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タペストリー 大人の等身大作文集

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TAPESToRYの部員のみなさんの作文を、こちらに文集としてまとめています。
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#部活動

折り返しじゃなくて、中間地点のわたし|42歳 人材育成職

そろそろ章が変わる時だなと思っている。 そう思うようになったのは、数年前から。いつかは帰ろう、と思っていたそのいつかは、私が動かないことには少しも近づいてこないと気付いたから。 英語を生活言語として使い始めて、15年になる今年。気付いたら42歳。何をしてもしなくても、誰と過ごしても過ごさなくても、寝ても寝なくても、笑っても笑わなくても、毎年確実に月日は過ぎて行って、私も家族も誰もが平等に、分け隔てなく年齢を重ねていく。小学生になった娘の縄跳びが連続100回を超えたと思えば

「自分の幸せの形」を見つけることの大切さ ~ Define your happiness ~|40代 自営業

幼い頃から、祖父母や両親の幼い頃や若い頃の話を聴くのが好きだった。 母方の祖母は当時60代で、父方の祖母は当時50代。どちらも自分から話すわけではなく、「そんな話、聞いてもおもしろうないやろうに」などと言いながら、記憶を手繰り寄せて話してくれた。 と言っても、語り継がれるような話ではない。夏は家のそばにあったきれいな川で泳いでいたとか、砂糖が貴重だった時代に母親が鍋一杯に作った餡子を全部食べてしまって怒られたとか、山歩きが好きでアケビやタケノコや山菜を取って食べたといった

自分のアップデートを認識する|33歳 フリーランス

2022年の私は「随分遠くにきたものだなぁ」という感覚である。10年前の22歳、大学卒業した頃には想像すら出来なかったフリーランスで多種多様なお仕事に巡り合わせてもらっている。そして、当時はまだ出会っていなかった人と家庭を持ち、1歳の女の子を育てている。 社会人になって多くのことを経験し、自分が少しずつアップデートされている感覚がある。きっとこれからの10年もそうだろうと思う。何せ私は変化や挑戦することが大好きで、この性格はきっとこれからも変わらない。だからこそ、等身大の自

探し物をしていた自分へ|47歳 ホームスクールママ

気が付いたらここまできたんだ。 私は、3年前にも作文を書いている。 あの頃の私は、息子がこの先どうなってしまうんだろうと、不安と苛立ちがいっぱいの靄に包まれていて、それに飲み込まれそうになる度に必死にもがいた苦しい時だった。 そんな時に作文を書く機会があった。 あれから3年。ホームスクーリングも3年目になった。 あのころの自分に伝えたい。 息子の心の声をもっと早くきちんと聴いてあげていたら良かったのに、と自分を随分責めていたけど、ちゃんと息子の心の声を聴けたじゃない。

静かなる情熱|40代 企業戦士

最近の世の中の傾向は、頑張らないというか、自分に正直というか、なんでもいいというか。それって、私の場合はどうなんだろうか?がんばっちゃ。。いけないのか?がんばることも自分に正直なんだったら、それでもいいはず。私はいろんなことに、がんばりたい。強制されてはいない。でもかんばりたい。自分の精一杯をいつもぶつけていたい。 最近、よく歌を歌ってる。それも昔の歌を。当時の自分は、がむしゃらに、がんばってた。今と違う意味で、がんばってた。はねた前髪、制服、模試の結果、バイト、友達、何も

幸せになるための処世術|59歳 フリーランス

「それは処世術ですね。」 第1回セッションで気づかされた。 そうか!今まで私が考えたり実践したりしてきたことは処世術なのか。 思えばずっと、来た球を打ち返すだけで精いっぱいの人生だった。 * * * 最初に入った旅行会社では、平日朝8時から終電まで手配などの仕事をし、土日祝日は添乗。昭和の時代だったため、お決まりの社長のセクハラ・パワハラ。9ヶ月で体を壊して転職。 次に入った旅行会社では、取引先の人と出会い結婚。第一子妊娠中に相手は海外赴任となり、生まれたばかりの娘