分岐回路の電圧降下を見込む

通常ケーブルの電圧降下計算は幹線ケーブルの計算して規定の電圧降下内に収まってるか確認しています。
規定の電圧降下許容範囲は下記となります

内線規程なのですが、国交省基準でもこちらの数値が使用させています。
60m以下と120m以下の場合を見比べると合計値は両方同じ5%ですが、60mのほうは明確に幹線3%と分岐2%で数値が定められているのに対し、120m以下は幹線+分岐で5%と合計値での数値です。
想定の意図としてはあまりに長い亘長で3%を守るのはケーブルサイズが太くなり経済的に良くない、よって60m超えた場合は全体で5%守られていればいいよ、といった感じだと思います。

ただ自分の実際の業務の場合、結構幹線ケーブルだけで5%ギリギリでOKとし分岐回路の電圧降下分を考慮していないことが多いのです…。今考えると良くないですね。分岐回路まで明確に計算まではしないにしろ、多少の分岐回路分の電圧降下も見込まないと明らかに全体で5%は超えてしまいます。

また最初のポストでもある通り分岐回路の電圧降下は10Aで10m程度で1%落ちるというかなり、杓子定規通り規定内に収めるにはかなり厳しいですね。この辺りは黙認されているケースが多い気がします。分岐を2.0より太い2.6にするのは経済的にも不利、一般的に2.0でほぼ問題なく機器が使用されるのであまり深くは言われないです。

とはいえ長すぎる分岐回路の場合はやはりサイズアップで2.6にした方がいいかなと。概ね40m位超えたあたりからがいいと。
以前現場施工図にて50m超えるケーブルは2.6に変更されていました。本来であれば設計図内で対応しておくべきですね。

まとめとしては
60m超えてで電圧降下5%以下で可となってもギリギリとせず分岐回路の電圧降下分を考慮する
長すぎる分岐回路のケーブルサイズは2.6にする

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?