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西洋思想と東洋思想を比較した①

2021年のゴールデンウィークも終わりですね。

私は今日から仕事です🤣

今年のゴールデンウィークは、マジで自宅から半径5km以内にしか移動しませんでした(よく考えたら去年もそうだったかも?)。

いつものスーパーに食料品を買い物に行く以外は、自宅でゲームしたり、録画したドラマアニメを消化したり、コメダ珈琲で読書したり、、、

そんな感じで過ごしてました。

ちなみに私もカミさんも超絶インドア派なので、一日中家から一歩も出ない日があっても全く苦になりません。運動不足になりがちなのが悩みですが。



さて、今回は、前回の投稿で横道に逸れて書ききれなかった「オンラインイベントで東洋思想の話をしてきた件」の続きです。

おさらい(経緯)

先月、私が参画している若手ビジネスパーソンのコミュニティで開催される定期オンラインイベントにエントリーし、登壇してきました。

登壇っていうほど大げさなもんじゃないですが笑😋

以下のようなイベントです。

●持ち時間:10分 (質疑応答は別)
●テーマ:自由 (自分が興味のあることについて好きなように語る)
●形式:オンライン (Zoom)
●参加者:主に20代~30代のビジネスパーソン
●想定視聴者数:アクティブメンバーを考えると5~6名と予想

さんざん迷いましたが、推敲に推敲を重ねて以下のテーマ名でエントリーしました。

今こそ知っておきたい東洋思想
~東洋思想のキホンのキ~

前回のポストでも書きましたが、そもそもエントリーした目的は「同世代の人に少しでも”東洋思想”に興味を持ってもってほしい。これがそのきっかけになれば!」というところにありました。

なので、いきなり個々の哲学や宗教(例:仏教とは何か、儒教とは何か?)を話すより、まず東洋思想の全体像を知ってもらって「なんだか面白そう!」って思ってもらった後で、興味のある個々の内容(仏教、禅、儒教etc)を学んでもらうのがいいのではないかと思いました。いってみればトップダウン的アプローチですね。


要するにトークの主旨としては

東洋思想ってざっくり言うとどういうもの?」を話すということです。


すると「東洋思想とは何か?」を説明しようと思ったら「東洋思想じゃないもの」も合わせて示さないと説明しづらかったので

「西洋思想」と「東洋思想」を対比する

という形式で話すことに決めました。

※ホントは「今こそ知っておきたい」という枕詞が重要なポイントなんですが、今回はその点についてほとんど喋れませんでした😅

どのように「対比」させるのか?

さて「西洋思想と東洋思想の対比」と一口にいっても、比較の切り口をどのように切ったものやら…。

分析モデリングと同じで、物事の比較といっても色んな切り方(観点)があり、全てのケースに適用できる正解の観点というものはありません。

一つハッキリしていることは、今回のトークの目的は視聴者に「東洋思想って面白そう!」と興味を持ってもらうことにあります。

なので、少なくとも

「西洋と東洋ではココとココが違うんですね。以上」

だけだと

「へぇー。そうなんだ。そこが違うんだね」

で終わってしまいます。

・「アパレル」と「ファッション」の違いを知ってますか?
・「なおざり」と「おなざり」の違いを知ってますか?

と同じで、これではただの「雑学」を伝達するだけにしかありません。

ただ「雑学」を伝えるだけにならないようにするには、どうすればいいか?

それは「西洋と東洋の差」を知った人が、以下のような発見(気づき・驚き)が得られそうなものになっていれば良いのかなと思いました。

・いかに自分たちが無意識のうちに西洋思想的な考え方をしているか?
・いかに自分たちが無意識のうちに東洋思想的な考え方をしているか?

一見すると真逆のこと(矛盾すること)を並べて言ってるようですが、これが現代に生きる私たち日本人にとっての事実かなと思います。

西洋の国、日本

現代の日本は、はっきりいって西洋の国です。

いや、もちろん地理的には極東アジアだし、黄色人種の国なんですけど。

ここで言いたいのはそういう事ではなく、私たちの価値観やモノ考え方が「(近代)西洋」のソレにどっぷり染められているということです。

日本が「西洋の国」になった経緯には大きく2つのターニングポイントがあります。

1つは明治維新。もう1つは第二次世界大戦での敗戦です。

このあたりを書き出すとまた大きく脱線してしまうので端折りますが、日本は明治維新で「和魂洋才」の近代国家を目指すはずだったのが、岩倉使節団が視察したヨーロッパ諸国の国家運営のやり方を丸コピした結果「洋魂洋才」の国家へと舵を切ることになりました。

ここで「和魂」を捨てたことの弊害が近代化と共に蓄積され、その極致が第二次世界大戦の敗戦へと繋がりました。敗戦により「和魂」の痕跡は徹底的に消され、戦後の日本は超産業社会、個人主義、自由主義と西洋思想ド真ん中を突き進んだ結果今に至ってます。


インド独立の父、マハトマ・ガンジーがイギリスによる強硬な植民地化政策に弱腰だった当時のインド政府に

「君たちはここにもう1つイギリスを作ろうというのか?」

と批判したそうですが、日本はある意味でそれ(ヨーロッパの国をもう1つ作る)を自分たち自身でやり切ったことになります。

西洋化に振り切ったおかげで日本は世界第二位の経済大国になり、私たちの暮らしが豊かで便利になったのは事実です。なので一概に西洋化が「」と断じてしまうのはあまりに短絡的です。物事には両面があるので。

ただ、現代の日本が西洋の国口と同じ問題(格差、少子高齢化、気候変動)に直面していることを考えると、いまの日本ってやっぱり西洋の国なんだなーと思います。

東洋の国、日本


その一方で、日本が西洋に舵を切り始めたのは、せいぜいこの150年の出来事です。天孫降臨以来、2000年以上続いてきた日本の歴史から言えば「西洋化」なんてごく最近の話です。その程度で古来、祖先から脈々と継承されてきたモノが簡単に上書きされるワケがありません。

その脈々と継承されてきたモノの根幹にあるのが「東洋思想」つまり「仏教、儒教、道教、禅、神道」です。神道は日本古来の土着思想ですし、外来の思想も早いもの(儒教)は4世紀から、最も遅い禅も12世紀には日本に入っています。これらの思想はあまりに長い長い時間を経て日本人に培われ熟成されてきたので、私たちの価値観、考え方、思想、文化、あらゆるところに完全に溶け込んで消化されています。あまりに消化されきっているので、私たちはこれを「特別な何か」だと思うことはありません。

よく西洋人から

日本人は「無宗教」なのか?

という問いがされるそうですが、これはとんでもない話で。日本は無宗教どころかスーパー多宗教です。

ただ、普通なら(とくに一神教の国から見れば)多宗教ってあり得ないんです。なぜなら「宗教」ってその特性上、他の宗教(教え)を異教だとして排斥・攻撃するからこそ「宗教」として存続・成立するできるからです(イスラム教なんて同じイスラム教同士でも戦争してますよね)。

多宗教」なんていう状態が成立すること自体がそもそも矛盾してるわけなんですが、でもその矛盾が成立しちゃってるのが私たち日本人です。

お稲荷さんに参拝したと思ったらお地蔵さんにお供えものをして、お寺にお墓参りに行ってるわけです。

この矛盾が一般庶民の日々の生活として成立していることが、一神教の国が大半を占める現代の世界的に見てどれほどレアか。地下資源に乏しい日本にとって、この精神資源がどれほど希少性をもっているか。

それだけじゃありません。日本は東洋だけじゃなくちゃんと西洋もやってますから。痛い目も見たけど、西洋流のいいところをたくさん知ってます。

東洋も西洋も両方ハイレベルでイケル。そんな国は他にありません。

その事実に「ハッ!! (゚Д゚)」と気づけるように「西洋思想」と「東洋思想」の対比を提示すれば、多くの人が「東洋思想」に興味を持ってくれるのでは?と思いました。

で、結局どんな対比したのか

なんせ10分しかないので、そんな背景まで解説している時間はありませんでした。前回のポストで書いた「東洋思想≠神秘思想」という主張も入れたかったし、今回は以下の3つの対比を挙げるだけに留めました。

1) 主客分離の西洋 / 主客非分離の東洋
2) 部分で捉える西洋 / 全体で捉える東洋
3) 二元論の西洋 / 陰陽論の東洋

この3つはバラバラのトピックではなく繋がってる(実質的には同じことを言ってる)のですが、見せ方を変えています。ホントはもっと色々対比させたかったんですが。

当日この3つをどのようにトークしたのか、それに対する視聴者の反応がどうだったのか?実際に使ったスライドも交えながら次回以降で紹介します。

つづく。


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