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2/17アメリカ相場概況:一週間の振り返り


【マルチプルエクスパンションが起こってるのかどうかを知る方法はあるのか?考察】

米経済にAI革命が起き、ソフトランディングになるとマルチプルエクスパンションが起こり投資家に莫大なリターンをもたらすとされています。ではこのマルチプルエクスパンションとはなんでしょうか?そしてそれが起こっているのか知る方法はあるのでしょうか?考察します。

まず、マルチプルエクスパンションとは何か?を調べますと、投資家が企業の将来の収益性や成長性に対してより高い評価を与え、その結果、株価収益率(PER)などの評価倍率が上昇する現象を指すとあります。

PERが上昇するとはどういう状況か考えてみます。
PERは以下の計算式で表されます。
  PER = 株価 / EPS(一株当たり利益)----(式1)
PERは株価をEPSで割った値になり、EPSの式を簡単に書くと(※正確には優先株配当を考慮しなくてはいけませんがここでは簡略化します)
  EPS = 純利益 / 発行済み株式数     
となります、これを(式1)に代入すると
  PER = 株価✖️発行済み株式数 / 純利益
となります。
これより、PERが上がるには(発行済み株式数は大きくは変わらないので一定と見なし)、
①株価が上がるか
②純利益が下がるか

の2通りということになります。

②で企業の純利益が下がってるのにPERが上がるといういうことは企業の稼ぐ力が弱いのに株価が相対的に高く、過大評価されているということなので不健全な相場と言えます。逆に健全な相場でPERが上がるには、②の純利益も上がり、更にそれ以上に株価が上がる状況となります。

つまり、マルチプルエクスパンションとは投資家が支払う価格(株価)が企業の現在の収益(純利益)よりも相対的に高くなる状態と言え、株価とPERの上昇と、企業の利益成長率をウオッチしていれば、マルチプルエクスパンションが起こっているのかどうかが分かりそうです。

そこで、今のS&P500の予想PERと、利益成長率の推移を調べ、時系列で同じグラフにプロットしました。以下は緑色がS&P500の予想PER、赤線がS&P500の利益成長率、青色がS&P500指数です。

S&P500の予想PER
S&P500の利益成長率

昨年の11月頃より株価の上昇と共に予想PERが上がっていますが、利益成長率は下がっています。これは米経済の景気後退による企業業績低下を反映していたのかもしれません、それが今年の1月末より上昇に転じそれ以降上がり続けています。もしかしたら、これこそ米経済がAIにより生産性が向上した転換点となり、企業利益上昇の始まりでマルチプルエクスパンションの入り口なのかもしれません。

私の投稿では今後もこのS&P500と予想PER、利益成長率の関係をウオッチし、マルチプルエキスパンションが起こっているのか、投資家は強気でいてよいのか、更にはマルチプルエクスパンションが行き過ぎてユーフォリア(熱狂)を伴い、逆に危険水域に達しているのか等を確認していきます。  

【一週間の振り返り】

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