春が嫌いだ(った)

突然ですが、ぼくは春が嫌い。
正確に言うと、嫌いだった。

僕が好きな四季ランキング、第一位は秋。
それ以外は、一律であまり好きじゃない。
夏は暑すぎるし、冬は寒すぎる。
単純にそんな理由。

春が嫌いな理由は、花粉つらいし、春一番の風は強いし、春とか言っておきながらまだまだ寒いし、そんな感じ。

ただそれだけじゃなくて、うまくまとめて説明できないんだけど、

春の風とか、陽気とか、新年度やら新生活やらのソワソワした感じとか、新しい出会いとか、期待とか、

なんかそういう春っぽい雰囲気や明るい感じが、なんだか昔からすごく苦手だった。

人見知りのぼくにとって、春にはつきものの出会いや別れなどからくる環境の変化は、大きなストレスだったし、一から人間関係を構築するのも、これまで経験したものが通用しない新しいことを始めるのも、新生活の準備も、何もかも億劫に感じてた。

小さい頃から(特に小学生あたりから)、新年度が始まる日は本当に嫌で嫌でたまらなくて、特にクラス替えがある年なんかは、本気で泣きそうになりながら登校した思い出がある。

今思えば、もうほんとにほんとに嫌いだった。

ただ、ここ最近はそんなこともなくなってきたような気がする。

たぶん大学の頃にそういう区切りみたいなのが曖昧になったからなのか、社会人になった今でも、春が来ても何も感じなくなった。
むしろ純粋に春を楽しめるようになってきた。

新しいことを始めたり、新しい人間関係を構築したり、いやたしかにまだまだ苦手ではあるんだけど、でもそういうのも良いなって思うようになってきた。

街を歩いてると見かける桜だって、昔はまさに花より団子のごとく、桜祭りにいっても桜には見向きもせず屋台ばかりに目がいってたけど、今はなんだか桜見てると落ち着くしきれいだし四季を感じて良い気分になるし。

新しい出会いだって昔は億劫だったのがまあたしかに楽しさを感じることも増えたし、一方で別れも素直に寂しさを感じるようになってきた。

歳をとって丸くなったのか、昔のぼくはどこか斜に構えてた部分があったのか、はっきりはわらがないけども。
うん、春も悪くないね、そう思うくらいにはなってきてる。大人になったのかな。

そんなふと考えたことを記録として残しておきます。
あんだけ嫌いだった春をこうもプラスに捉えられるようになるなんて。

嫌いなものが好きになっていくって、なんだか良い気分になるね。



おわり

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