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第三回偽物川小説大賞二次ピックアップ

 ハァイ偽教授です。だいぶ涼しくなってきましたね。というわけで「第三回偽物川小説大賞」、第二次のピックアップと参りたいと思います。今回は二選、つまりご紹介する作品はふたつ。今回も作者名は敬称略となっております。

逆十字時定、抜刀 ポストマン

 いやー、たった今読み終わったばっかりでこれを書き始めてるところなんだけど、めっちゃくちゃ面白かったです。ジャンルはいちおう現代ファンタジーになってますが、ものすごくトンチキな世界観で、二万字スケールには明らかに余る過剰なまでの設定が大量にぶち込まれていて、そして描写は意図的にそうしているのであろう厨二病的ケレン味がギットギトなまでに効かされていて、しかも時系列が縦横無尽にあっちゃいきこっちゃいきし、そして、これらの要素がすべて、悪い方に働くのではなく作品全体を「ユニークに」そして「エキセントリックに」昇華させている。すごいものを読ませていただきました。

ハデス・スキャンダル 伏見七尾

 古代ギリシャ神話の、冥王ハデスとその妃ペルセポネの出会いを描いた神話物語。ストーリーの骨格そのものはほぼ完全に実際の神話ベースなのですが、肉付けの仕方とアレンジの加え方がほんっとうにうまくて、読んでる途中で三回くらい爆笑してしまいました。

 何がいいって、ヒロインのすごく積極的なところと、冥王ハデスの純情な恋心が合わさって一つに結ばれていくその流れがとても現代的なラブロマンスの構造を持っていて、それがとてもよかったです。


 はい、ではピックアップ紹介は以上です。イベント自体はあと19日ほど続きますので、みなさまふるってのご参加をお待ちしております。よろぴこ~

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