【随筆】令和四年・宮中歌会始の鑑賞
歌会始は毎年、新年一月におこなわれる宮中行事である。宮内庁の資料によれば、歌会始の起源は明らかではないそうだが、題詠に沿って詠みあう歌会自体は、奈良時代、万葉集の頃からおこなわれていたと考えられている。
歌会始では、皇族のみならず一般の方々も歌を詠進する。詠進とは、自身の歌を宮中へ贈ることである。私自身は詠進した経験はないのだが、毎年、どのような歌が発表されるのか楽しみにしている。今年も美しい歌ばかりであった。今年の題詠は「窓」である。歌のなかに「窓」の一語をいれるのが