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俳人・富澤赤黄男(とみざわ かきお)とは珍しい俳号である。 「あの人は思想的にアカでも、軍隊のキイロでもない。それで二つをくっつけて赤黄男と名乗ったらしいよ」 (創風社出版『赤黄男百句』坪内稔典・松本秀一編より) 氏は明治から昭和にかけての戦時を生き抜いた人であるから、なるほど、と思う。 赤黄男は明治三十五年七月十四日、川之石に生まれた。今の愛媛県八幡浜市保内町川之石である。(中略)彼が俳句に関わるようになるのは郷里の第二十九銀行に勤めた昭和五年以来らしい。川之