【俳句】石田波郷新人賞の鑑賞
石田波郷(いしだ はきょう)新人賞は、三十歳以下の若者を対象とした俳句二十句一篇の賞である。
石田波郷は著名な俳人である。結核を患い五十二歳の若さで亡くなったものの、病気という負の事実を正に昇華する、悲しくも美しい句を多く遺した。現代の医学をもってすれば、もっと長生きしたのかもしれないが、ひとつの病が石田波郷という俳人を、より一段と高い位置におく要因であったと思えてならない。
また、わたくし事であるが、氏のうけた合成樹脂充填術は、私の祖父も同様にうけた治療である。当時