【小説】僕たちの夢見たサンタクロース
十九歳の春、双子の妹と半年ぶりにカフェで再会した。特に変わった様子はなく、韓流アイドルを真似たような化粧が気になる程度だった。
親元に先日帰った話をすると、妹は「去年のクリスマスイブに帰って、一晩泊まったよ。稔も来れば良かったのに」と笑った。そして、上品な白い器の写真を見せてくれた。
「サンタさんからの贈り物」
「手作りかな?」
「きっとね。大事に使うつもり」
僕はどこかすっきりした顔の妹を感慨深く見て、クリスマスの思い出を幼少期から振り返った。
八歳の冬、学校から