聖人君子のような専門職（教師とか医師とか看護師とか心理士とか警察官とか弁護士とか）

たとえば、10代にヤンキーで、ちゃらちゃら悪さをしては怒られてダメ扱いされていた人が、なんかのきっかけで自立して生きようと決めて、手に職をと、美容師や看護師の資格をとり、同僚や先輩に磨かれ、愚痴言いながらも頑張っている、、、なんていう話はよくありそう。

では、その資格や仕事ポジションが狭き門の憧れている人の多い職種だったら、どうだろう？

志願者が多くて、苦節何年という積み上げ努力をしてきている人が多数いたりする。そんな職種に、かつて悪レッテルのあった人が、流れでポンとついたなら、そこは、なんで？実力ないくせに！信用ないくせに！僕が私の方がコツコツ頑張ってきた確かな信用と実力の土台がある！と、嫉妬が湧くのが人間という感情ある生き物なのだ。

とある分野でライフワークのような勉強や探求や実践を続けてきてる私。就職につながるよう仕事で通用するように、国家資格も何個かとった。

しかし、私には、世間からドロップアウトしていた時期、病気だった、実はね、、お気楽にみえても、こんな暗黒時代があって、、、みたいな面がある。

一緒に勉強やワークしている分には、対等に切磋琢磨する仲間でも、国家資格をとって、固めの職場に就職したり、アカデミックな集まりに参加したり、仕事として彼らと対峙する時、とたんに、私の位置は、正当路線のホワイトカラーから、微妙にずれる。

私のイメージが悪いのか？もっと努力して実力つければよいのか？と、何年もいろいろあがいてみたが、どうも、そうではないようだ。

国家資格なりアカデミックな権威あるポジションは、狭き門のポジションとして、皆が必死の努力や切磋琢磨の実績を積んで手にいれたポジションや人脈だ。だから、ブラックイメージのある人と、仕事上で同列に対峙すると、自分が必死で築いてきた資格の信用や人脈につく、汚点で、前向きキャリアの足引っ張りされるイメージになるのだろう。

専門職ばかりの職場で非常勤の時、（貴女みたいな人が、私と同じ資格なんて、恥ずかしい）と、職務上では、経験年数のある若い正義感に満ちた常勤女子に言われた時は、何をもってその台詞言うの？と言いたい言葉を飲み込んだ。

今は、専門資格者ばかりでない職場、資格ないが経験豊富な人と資格ある人が共存している職場なので、そうゆうストイックな職業上の正義感に断罪されず、資格と資格なしのスキマでお互いよい仕事をしようよな空気感が漂っていて、存在が楽だ。

誰しも、自分が努力して作った実績や資格や信用ポジションを大切にしていきたいだろうし、悪イメージのある人と関わって、自分の実績に傷をつけたくないだろう。それはわかる。
しかし、なんだろう。
資格者のストイックさからくる息苦しさは？
一定の専門職の質や倫理観や能力を維持するために必要なストイックさなのだろうか？

同じ資格を持つ仲間と認められるためには、自分の中の暗黒面や当事者性を殺し、同じようなストイックさの域に近づくしかないのだろうか？

まだまだ私も、当事者性からくる被害者意識や認知の歪みがあるかもしれないが、今後、このモヤモヤが、どう変化しながら、世渡りして折り合いつけていくのか興味深いわの、マイルストーンのつもりで、記録してみた。

※追記

あと、専門職が、社会活動の提起として、当事者の声を全面に出してプロモーションし、盛り上げようとする動きにも、時々モヤモヤしてしまう。うまく言えないし権威のない新米なので、黙っているのだが、、、。

性虐待とか児童虐待とかの被害者で、今まで余りに理解されない日陰にいた人が、理解され承認されたくて、プライベートな体験を引っ提げて前面に出てくる時、社会活動の広告塔にされ、本人は匿名でなく本名で被害体験を話すことの人生リスクをわかっていない時がある。活動を広めたい専門家は、その当事者パフォーマンスによる普及効果に目を細めるかもしれないが、私は、疑問を感じる時がある。

たとえば一時のノリで、アダルトビデオに出た若い女子が、歳をとって、普通のOLや主婦になろうとした時、昔、出演したAVの販売を止めるために、裁判を起こした記事など読んだからかもしれない。

マイノリティな当事者が、日の目を見るのが嬉しくて、専門家にエンパワメントされながら性被害や児童虐待体験を本名や素顔で自己開示して、その記事や動画がネット上に残るとする。その後、過去を精算する心境になり、普通の人生を歩もうとした時、その時の自己開示のレッテルがついていると、また生きにくさの原因になる恐れがある。
そんなリスクを、専門家なら、分かった上で、承認欲求のあるマイノリティな当事者を、活用すべきだ。意義ある社会活動のために、勇気出して自分のブラックな恥部を開示した弱者の長い人生における人権に配慮する世界観も、ホワイトでクリーンな専門家には、必要でないかと思う、、、しかし、ペーペー新米の自分には、普段は、そこのところ、うまく言えないので、我慢しています。