7月4日 岡田 唯男先生~亀田の歴史から日本の未来を考える~

皆さん、こんにちは!
7月4日は、なぜ家庭医療なのか、やまぢと一緒に考えよう!!vol.8
岡田 唯男 先生 対談企画!!〜亀田の歴史から日本の未来を考えよう〜
が開催されました!
今回ご登壇いただいた岡田 唯男先生は、アメリカで家庭医療を実践して日本に持ち帰られた後に、亀田の家庭医診療科の立ち上げ期に尽力され、現在まで亀田ファミリークリニック館山の院長としてご活躍されてきました。

本企画の学びを2つご紹介します。
①「医師数をはじめとした医療スタッフ数と医療の質に正の相関関係は認められない。数を一定割合まで増やすことで医療の質が高まるのは総合診療医(プライマリ・ケア専門医)のみである。また領域別専門医は一定割合以上に増加すると、医療の質を下げる」

それでは、医療の質をあげるためにはどうすればよいのでしょうか?
これまでは医師数、看護師数、医療機器数などのインプット量で評価されることが多かったです。しかしインプット量が医療の質向上に寄与するという根拠(エビデンス)は乏しいため、プロセスやアウトカムで医療の質を評価して行く必要があると言われています。エビデンスに基づいたより良い診療プロセスで医療を行うことや、実際に健康アウトカムを向上させたかどうかを評価していくことで、医療の質は向上していくと考えられています。

②「総合診療医の養成には質と量の議論が両方必要である」

総合診療医はインフラとしての側面があります。地域に水道、電気、ガスが通っているのと同じように、質の高い総合診療医が存在している必要があります。総合診療医はいわゆる一人開業ではなく、グループ診療といった形式で2~3人が一つの診療所に所属することがあります。感覚としては、およそ町の小学校や郵便局の数と同じくらいの数の診療所が存在している状態が理想的です。実際に、どれほどの数の総合診療医が日本に必要なのか、総合医診療医の質をどのように評価し、どのように質を担保していくのかは岡田 先生の生涯の研究テーマであるそうです。領域別専門医が質の議論を中心にすれば良いのに対して、総合診療医は量の議論も同様にしなければならないのが特徴であり、解決すべき重要な課題です。

さて、こうした形でやや深い議論が展開された今回の対談企画でしたが、詳細は楽し樹内で限定公開されている動画でご覧ください!
興味を持ってくださった方はこちら↓のFacebook group[楽し樹 自己紹介ページ]にご参加の上、自己紹介のご投稿をお願いいたします。
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私たちは医療の垣根を超えて様々な領域の学生や社会人で学んでいます。
大切にしているのは、思いやりの心とリベラルアーツの知を育むこと。
皆さんも一緒に、楽し樹で学んでみませんか??

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