もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら

 音声でhe never earned anythingと聞いて、earnという単語が出てこなかったのは、今の稼ぎが悪いからなのかも知れません。

 そんな稼ぎの悪い私ですが、もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだらを読み終えました。kindleで、と言いたいですが紙媒体。私でもタイトルが記憶にあるほど売れた本です。

 高校2年の途中、主人公みなみは体調を崩した親友の代わりに野球部のマネージャーを引き受ける。真面目なみなみはマネージャーって何なの?という疑問に対して書店で見つけた『マネジメント』を購入。野球部のマネージャーのはずが間違えて経済学者ドラッガーが書いた本を購入したことに気づき。失敗したと後悔したものの、書籍代が高かったのでせめて読んでやろうと本を開くと、そこには想像とは違うけれど素敵なマネージャー像が書かれていた。みなみは『マネジメント』を読み込み、自分の思い描く野球部の姿を実現させるマネジメントを始める。

 とても読みやすくてわかりやすい、胸熱の青春&友情ストーリーに経済学を上手に絡めた作品です。だから社会人が読んだ場合には会社に置き換えやすい。私のように小説ばかり読んでいる人に、ビジネス書への入り口としてオススメするのも良いと思います。マネジメントとは、組織とは、個人とは何か。なぜそうするのか、それはなぜ良いのかを、原作の文章を混ぜながら、みなみの解釈で置き換えていくのです。

 表紙にちょっと抵抗感がある私のような人でも、本を開けば活字ですから安心してください。レジに持っていくのに勇気がいる人は電子媒体をオススメします。高校生を使っていますが内容はしっかりとマネジメント。活字を読み慣れない人やビジネス本が苦手な人にも、いい具合の文字数なのでサクサク進むはずです。

 学生の頃きちんと勉強していなかった私は、この本で適う(かなう)が読めずに調べました。

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