Death Stranding

 時間に余裕がある方やゲームに時間を多くさける方にオススメ。ストーリーはもちろん『移動』をこれだけ楽しく感じさせる作品は珍しい。

 舞台は崩壊したアメリカ合衆国。土地が大爆発によってぶっ飛んでいて、人は死後48時間でBTと呼ばれる幽霊みたいなものになり、大規模な爆発を引き起こす。また時雨と呼ばれる触れたものは時間が早く進み朽ちてしまう。そのアメリカ大陸にも人は各地に住んでいて、自分たちの身を守るために争ったり完全に分離したり。
 そんな元アメリカ合衆国を再び1つの共同体にしたい大統領の願いを、荷物運搬をしてるサムが引き継ぐ。カイラル通信という超高速通信網を使って人々と情報を繋ぐことでアメリカを再構築させようとする。

 楽しみにしてたけど、始めてみると最初はとっつきづらかった。

 キレイだけど寒々した景色の中に自分以外の他には誰もない。立ち寄る中継点に人はいるけど、ホロ表示されてるだけで直接的な接触がない。BTと呼ばれる障害になる幽霊はいるとわかってもほぼ目に見えない。やることは荷物の集荷と配送だけ。初めはなんとも言えない孤独感が漂う。
 物語が進むと主人公が所属するBridges(ブリッジーズ)に加盟する集落が増えていくこと、集荷配送をする人たちと物理的にすれ違えるようになること、自動割り当てされるオンライングループ内のメンバー同士で生成物が相互で利用可能になることなどで、少しずつ温かさを感じられるようになるが楽しい。

 銃器を使った緊張感のある戦闘もあるんだけど、集荷配達を含めた移動がとにかく面白い。

 主人公が走り回る世界には、草原や道路、草地、丘、山、岩山、雪原、支流の川、大きな川など様々な地形が用意されている。地形によっては滑って転びやすかったり躓きやすかったり。岩や段差によじ登ったり谷間をジャンプして渡ったりと走り回ります。気を抜いていると足の付かない深さの川に流されたり、谷間に落ちたり、斜面を滑落したり。オドラデクというセンサーで地形を確認しながら進んでいく。天候(雨風雪)によって視界が遮られることもあって、そんな時はセンサーを使って地形を確認しながら慎重に進む。なんとなく地形を読んだつもりが、気づいたら崖っぷちという場面に遭ったこともある。
 自分の足以外にバイクやトラックに乗ったり、荷物の運搬用コンテナに乗って下り勾配を降りていくこともできる。自分が利用するバイクやトラックは自分の好きな配色に変更できるし、先に書いたオンライングループ内メンバーのバイクやトラックを利用することもできる。ここから歩くのしんどいなぁって時にポッと置いてあるバイクやトラックを見つけた時は『ありがとー!!』って気分。

 地形や天候のほかに配達の障害になるBT(幽霊)やミュール(荷物に異常な執着を持つ集荷依存症)との攻防、タイムスリップした世界でのクリフとの戦闘も面白い。またボスキャラも存在していろんなものを遮蔽物として使いながら複数種類ある武器を使って銃撃戦する。

 集荷配送のための移動ゲームであることには変わりなく、この面白さを文字で説明するは自分にはとても難しい。でも100時間をぶっこんで遊んだのでこれが面白いゲームだってことはわかってる。オススメしづらいけれどオススメの一本。

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