ようこそ、ヒュナム洞書店へ

ソウル市内の独立系書店。会社を辞めたヨンジュという女性が始めた。そして本だけじゃなくコーヒーを出すためバリスタ ミンジュンがアルバイトとしてやって来た。個性的な客やイベントがあったり何かとバタバタする。

書店は毎日変化がないように見えるけど、実は日々変化しているんだ。もちろん本も変わっていくけど、働いているヨンジュ以外にも登場人物も毎日同じ顔で気持ちも変わらないわけがない。本屋はカフェよりも長くいても気が咎めない。会話が生まれたらそれはちょとだけ深い話が生まれる。本は何の役にも立ってないわけじゃない。何かを読むことによって読者の気持ちをちょっと変化させる力がある。

本屋で働いていて、その空間は人に必要なのか。最近どんどん本屋が減って来ている。本屋の扉を開けて入ってくるお客様が出ていくまでに少しでも気持ちが前向きになる、そんな本屋は素晴らしい。本だけじゃなく、会話やコーヒーが力を貸している。そしてできるだけ、本当にその人に読んで欲しい本が売れたら。

特に大きな事件があるわけじゃなく、ロマンスもそれほどでもない。でも退屈でなく一人一人の考え方や人間関係が想像できて読んでよかったと思わせてくれる作品だった。

正直やっぱり日本の小説家は負けてるなあと感じてしまった。

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