Bing ChatにはChatGPTにはまだ未実装である画像認識が実装されています。
今回はこの画像認識を使った風刺画の解釈の可能性と、風刺文の生成の性能を簡単に確認、考察する記事となります。
尚、今現在生成されるものがかなり過激なので、近いうちに修正されそうな気はします。
画像認識のさせかた
スマホ(iPhone)版ですが、以下に簡単に解説します。
詳細なディテールについては見当違いですが、猫であったり、まわりに落ち葉があるなど正確に読み取れています。
風刺画を認識させる
今回は有名な風刺画の風刺画を認識させてみます。
有名な風刺画自体はそのまま学習していると思われるためです。
なるべく、何も情報が無いもので検証してみます。
(とはいえネットにある画像なので、これも丸っと学習している可能性はありますが。)
以下がBing Chatの回答です。
次に、これが何であるかを教えます。以下のように教えました。
「このイラストの丸い装置は、デーモンコアと呼ばれるものです。そして、このイラストの元ネタは風刺画で、成金がお札を燃やし、足元を照らす、というものです。それをデーモンコアに置き換え、また、臨界状態にして輝かせているのが、不謹慎的な面白さになっています。」
それを受けて以下のような回答でした。
かなり過大に解釈してくれた気がします。
このチャットの続きで、「似たような風刺イラストを作ってくれますか?」で作成してもらったものが以下です。
作成してもらった風刺イラスト
成金ということから連想したためか、日本をベースとした風刺画を大量に生成し始めたのは驚きました。
一部抜粋して紹介します。
ちょっと歪んではいますが、かなりクオリティは高いと思います。
多様な解釈ができそうなのも良いですね。
日本に関連した風刺画を作ってもらう
一旦さきほどまでのやりとりをクリアにして、再度作成してもらいます。
「何か風刺イラストを作ってください。日本にちなんだものが良いです。」
というプロンプトで作ってもらいました。
いずれもなかなか攻めたものが作られた気がします。
(意図的に全体スクショにしています。)
センシティブな話題については、はぐらかすような挙動をしがちだと考えていましたが、絵の生成についてはストレートなようです。
Microsoftに関連した風刺画
Bing ChatはMicrosoftにより提供されているため、どのような出力になるのか気になりましたが、以下のようになりました。
一応忖度なく作ってくれた気はします。
風刺文を作ってもらう
次は文を作ってもらいます。これがなかなか過激だなと思ったものです。
「日本にちなんだ風刺文を作ってください」の返答です。
かなり主張強めな気がしますし、笑えませんね。
次に「ユーモラスな」を入れてまた作成してもらいました。
イメージしたユーモアと違いますが、果たしてこれが面白いのでしょうか。
ChatGPTに作ってもらう
簡単な比較用にChatGPTにも作ってもらいました。
こちらは個人的には満足出来る内容ですね。
AIによる風刺画作成のメリット、デメリット
メリットとしては、AIによって作られる風刺画は人間が思いつかないような新たな視点を提供することができるでしょう。
また、デメリットにも通じますが、大量生産や時間短縮にも大きく役立ちます。
デメリットとしては、大量生成ができることから、悪意があるものであっても、より速く広まる懸念があると考えられます。特に風刺画はキャッチーですから、広く受け入れられやすいでしょう。
また、生成されたものには倫理的、道徳的に問題のあるものが含まれている場合があります。これは今回生成した中で文章については、より具体的に感じました。
まとめ
ChatGPTもBing Chatもそうですが、倫理的、道徳的に問題のある出力はアップデートにより改善されるでしょう。(さながらロボトミーと揶揄もされますが)
しかしながら、ここまで精巧な風刺画風のイラストが生成できるのは驚きでした。いつもは適当に猫とか、あり得そうなものばかり生成させていたので、可能性は広がった気がします。
おまけ(ChatGPTとのやりとり)