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中国大手不動産恒大、創業者元CEO許家印、中国の夢を具現化した男のあまりに中国的な人生。

(写真は中国のウィキペディア、百度百科より)

農村に生まれ1997年に月収4万円(今のレート)から起業、12年で中国一のお金持ちに、20年で世界一のお金持ちに、そして転落。
かの有名な中国大手不動産、恒大集団の創立者、許家印である。

中国の面白さは良くも悪くも欲望がむき出しで、それが余りにもスケールが大きすぎて笑ってしまうところ。プライベートジェット、世界各地のお城のような別荘、美女200人を集めて専門の歌舞団を作り本社の社内で性接待……。

しかし、これだけ人生楽しんだら、捕まっても破産しても別に悔いはないだろうな…、と思わせるところがある。

恒大集団は現在負債総額が約2兆4千億元(約50兆円)。
上場している香港が精算破産命令を出しても、中国政府が巨額の罰金を要求しても、昨年秋、元CEOの許家印が事実上拘束されても、恒大自体が結局はどうなったかは誰もよくわからない。
ひきつづき精算は行われ、しかし会社は存続している。

つい最近、恒大の広州本社(深センから移動)に行ってその映像を公開している中国人がいた。

出典 https://haokan.baidu.com/v?vid=16492792341322578131&pd=pcshare&hkRelaunch=p1%3Dpc%26p2%3Dvideoland%26p3%3Dshare_input  在下阿侨さん、今海外での閲覧に規制がかかっているようで、映像をリンクで貼り付けるのができない。『可能实拍恒大广州总部现状,五步一岗十步一哨,出入要求很严格!』

敷地の中に警察の車が止まっていたりはするものの、ちゃんと社員も出社して(つまり給料をもらって)営業している。
一方、恒大開発の家を買った庶民のほうは苦労して頭金を貯めローンを背負ってお金を払ったのに、住宅を引き渡してもらえなかったり、建設が中断しても手付も返してもらえなかったり。個人だけでなく恒大に無理な融資をして捕まった地方銀行の幹部も数しれず。
それでも警察が守って! 営業中の恒大こそまさに現代中国。
香港の恒大の株式も売り買いは停止だがそのまま残っている(だからいつでも戻せる、たぶん)。

一代でこの恒大を築いたCEO許家印は、1958年生まれ。
まさに文革の中で育った中国の”壊れた”世代。先生や親という上位者をたたきつぶすところから人生が始まり、

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