DXを推進したければ専門職を雇った方がいい

こんにちは。今回は今流行りのDXについて思うことを書きたいと思います。弊社でもDX推進という名目で色々なソフトウェアを導入しています。各部署でいろいろ苦労していると思いますが、担当している自分から一言アドバイスがあるとすれば「強い人材を雇え!!」です。


品質管理が使用するシステムについて

品質管理が使用するシステムとしてラボラトリー情報管理システム(Laboratory Information Management System、LIMS)がメインになるのではないかと思います。サンプルの管理、分析機器との連携によりデータインテグリティの確保、今まで紙での運用であったため読めない字があったり紛失したりすることがありますがそれがなくなるなどいいこと尽くしなわけです。また、FDAやEMAなどデータインテグリティに関する指摘が増えていることも考えると、LIMSの導入を検討する企業が増えるのは必然のような気がします。導入を検討するのはいいんですよ・・・。

LIMSを導入するために

LIMSを導入するためには当たり前ですが、以下のものが必要になります。

製品情報のマスタ登録
マスタ登録は言わずもがなここを間違えると、製品情報が正しく反映されなくなるので最も重要な部分です。なのでここの承認方法をどうするかなど工夫する箇所となります。

分析機器の接続確認
分析機器の接続確認し、どのような通信方式でデータを入手するかを決定します。ここは、ベンダーが行ってくれるので特段気にする箇所はありません。

使用するための教育
使用教育はおおよその運用が決まり次第、実施すればよいと思います。ただ、決まっていない運用を教育し、あとからやっぱ変更などが頻発するとミスの原因になりかねないので、ある程度検証しこれで行こうという考えが固まったら実施したほうが良いと思います。

LIMSを導入するときにはこれに気をつけろ!!

弊社(化学メーカー)でもLIMSを導入し、運用するために様々な検証を行っていますが、働いている箇所には情報システム部といった情報を管理、運用する部門がありません。なので、必然的に自分たち(非IT系)で考えなければなりません。これが悪手だと私は考えています。理由は以下の点です。

勉強するところからがスタート
まずどのような情報が必要か、どのようにマスタ登録すればよいのかを勉強するところから始まりますが、知識がないとそれより前の箇所(通信方式など)を勉強する必要があります。それが時間はかかるし、ある程度スピードを求められる導入ではこれでは圧倒的に遅く、運用後のミスにもつながります。

スケジュールが遅延しがち
(弊社だけかもしれませんが)スケジュールの遅延が続き担当者のやる気が圧倒的にそがれます。また、管理者もそれをよしとしている風に感じてしまうので、(私は)これを原因に会社を辞めようかと思うくらいです。

LIMSをよりよく導入するためには

何事もより良い方法はどこかしらにあります。私が感じたこれをやっておけばだいぶ導入作業をよくできるのではないかと思います。

プロジェクトのメンバーをあらかじめ決めておく
弊社は3人でプロジェクトを最初進めておりましたが、人が足りないから人数を増やしていってます。ある程度の人をかけて(できれば品質管理部門と品質保証部門)プロジェクトを進めたほうがいいと感じております。途中参戦の人と、最初から参戦した人とでは圧倒的に知識量が足りなく、何度も教育する手間を考えるとあらかじめ人をかけて進めたほうが、作業者の不満が少なく進められるかと思います。

スケジュールは長くとれ
弊社では導入から1年で稼働開始となっておりましたが、スケジュールが遅延しております。できればスケジュールは長く予定して、重要なポイントを定め、それに向かって作業するのが良いと思います。

専門職を雇え
これは絶対に必要だと思います。DXの人材を育てるのではなく、人材を雇い、基盤を整えた後、人材を育てろと私は言いたい。

最後に

DX業務は知識がない人がやると修羅の道になると思います。人材の確保は難しいかもしれませんが、流出を防ぐという点でもうまく進めてもらえると助かります(私を含めて)。


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