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〇〇力という言葉に経営者は逃げてはいけない

・ウチは営業力が弱い
・人間力が大事
・組織力を強めていきたい
・採用力を上げていこう

経営者の方とお話しするとこんな言葉をよく耳にする。
このような言葉を使っている経営者は多いのではないだろうか?
実際、本記事を書いている私も、今でも使ってしまうことが多い。

メンバーが数人の時はこの言葉を使っていても、〇〇力は伸びていた気がする。自分がメンバーに直接話しかけ、メンバーに合った改善ポイントを指摘できてたからだろう。しかし、メンバーが10人・50人・100人と増えていくうちに、間接的なマネジメントが増えることで、できる人とできない人の差が激しくなった。それにより会社全体での〇〇力は著しく落ち、具体的な対策が見えなくなった時期がある。

その根本的な原因が何なのか、最近ようやくわかってきた。それは「〇〇力」という抽象的な言葉に、経営者である私が逃げてしまっていたことだった。
売上10億を超えている経営者からすれば「当たり前のことやん」と思われるだろうが、経営初心者である私はこの本質的な意味を理解するのに2年もかかってしまった。

この「〇〇力」とは何なのか、この力を上げるためには何をするべきなのか。社員・業務委託・外注会社・間接マネジメントを全て含め100人以上をマネジメントして気づいた本質について書こうと思う。

「〇〇力」の正体

そもそも「〇〇力」とは何で構成されているのか。ここを理解できれば、対策は容易である。

結論、「〇〇」力は数値化できる。私の見解は下記の通り。

〇〇力 = (〇〇を構成する要素)^構成要素ループ × 求める成果との一致率

難しく書いてしまって申し訳ない。より良い書き方があればこっそり教えてほしい。

数式にすると難しいが、例を見れば至極簡単な話だ。冒頭で記載したそれぞれの〇〇力を例にすると下記のような感じだ。

  • 営業力 = 商談数(アタック数×リード獲得率×商談獲得率) × 成約率(営業テクニック認知数×実行率) × 営業人員数 × 月間10成約以上達成営業マン率

  • 人間力 = 約束遵守数(約束数×遵守率) × コミュ力(コミュニケーション数×会話満足率) × マネージャー数 × 部下支持率80%超えマネージャー率

  • 組織力 = ビジネス力(知識認知数×実行率) × ルール遵守数(ルール設定数×遵守率) × ビジョン遵守数(ビジョン共有数×徹底率) × 在籍人材数(累計採用数 - 累計離職数) × KPI達成人材率

  • 採用力 = 求人応募数(認知数×問い合わせ率) × 入社率(交渉テクニック認知数or交渉材料数×実行率) × ビジョンマッチ率(定性評価75点以上など) × 1年以上在籍率

お気づきだろうが、求める成果は経営者によって異なるし、構成する要素は企業の方向性や進捗状況・規模により異なる。そのため、上記はあくまでも一例だと認識してもらいたい。もし違うと思う点があるのであれば、公式の要素を置き換えたり、追加したりしてもらえればと思う。

要は「〇〇力」という言葉に逃げる前に具体的な構成要素に因数分解し、いつまでにどこまで目指すのかを明確にすることで、初めて「〇〇力」を手に入れるための対策を実行できるようになるということだ。

「〇〇力」を数値化できれば求める結果を出せる

上記を「当たり前やん」と思っている方も多いだろうが、「〇〇力ってどうやって上げられますかね?」と相談されて上記の回答をできる人は、私含めほとんどいない。実際に私も先輩経営者に相談し、上記のような回答をもらえた人は全員年商10億を超えている経営者だった。そのため本当に「〇〇力」を理解・細かく因数分解・目標設定・対策実行・改善できる経営者は求める結果を出せることを知ると同時に、「数字に強い」の意味を理解した。

兵法書の名著「孫氏の兵法」を執筆した、負けなしの名将軍"孫武"も、兵力を7つの構成に因数分解した「七計」で敵との兵力差を数値化し、500倍以上相手が上回っていれば必ず撤退する、500倍以上下回っていれば戦わず仲間に引き込むといった基準に活用をしている。もちろんこの「七計」の精度を上げていかねばならないが、精度を上げるためにも「七計」の数値化と検証は必ず対応していかなければ、改善も進まない。

現状思う結果が出せてない経営者はおそらく下記のような行動をとっていないだろうか?
・現状を数値化できていない
・〇〇力を会議で使って一向に前に進まない
・目標数値とのギャップを理解していない
・目標設定が低すぎる(現状維持で達成できる等)
・施策後の数値の振り返りと対策(PDCA)を回せていない

そういった方はぜひ会社で重要な「〇〇力」を要素分解・数値化し、目標(いつまでに何を成し遂げたいのか)達成時と現状数値とのギャップをマルチプルで理解し、ご自身や部下へのKPI設定・目標設定をしてみてほしい。私も本記事の数値化を実行・改善するようになってから、少しずつだが思う結果を出せるようになってきた。

本記事であなたのお悩みが解決されることがあれば、とても嬉しく思う。

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