入賞した天スラの解説をする
今年はWGP金沢トリオサバイバル3位に入賞できました。
とても恵まれてたと思います。
その時に使用した天スラの解説をしていきます。
環境
こちらに書きました。
デッキレシピ
まずはデッキレシピから
プレイ方針
8門天スラを語る上で欠かせないカード、【自由を告げる鼓動 ミュウラン】(以後ミュウラン)、この連動は控え室にカードが少なければ少ないほど山から引っ張ってくるカードの選択肢が生まれます。
この構築は『8門というcxの構成上起こり得るcxの戻りの悪さを山札からキャラを引っこ抜くことで順当な山札に戻して、それが継続することによってゲームを掌握していく』ことがプレイの方針です。
面をつくりダイレクトアタックの+1打点を防いで、こちらができる最大限の努力でできるだけ少なくした打点を各種カウンターやヒールで補ってあわよくばキャンセルを誘発させていくコンセプトだと思います。
Lv2からすべてのcxの連動が解放され、なおかつ高いパワーラインの形成と8門という手にくるcxの回転率の高さからこのLv2帯を継続すればするほど有利になります。
cxの構成を変えなければフィニッシャーはほどほどなのでこの環境のとんでもない詰めを掴まされる可能性が高く、基本的に先にLv3に上がることは許されません。
防御寄りのタイトルでLv2から解放されるこの構築の最大の強みであるミュウランの連動条件も強めの設定なので準備できる段階がLv0〜1の間しかありません。軌道に乗せる時間も限られているのでマリガンから難しいデッキになっています。
構築のコンセプト
決まった枠以外自由度の高いデッキです。ミュウランというカードが強すぎて環境と自身の想定に寄せたシルバーバレット戦略が容易にできてしまいます。そのくらい天スラというカードプールが優秀で余地を残しているとも捉えられます。
そして環境を考えるとLv1帯の返しのパワーが高いタイトルがチラホラいて天スラの採用できそうなLv1では対処が難しいと思いました。
その中で『ミュウランが到着するまでできるだけ有利に展開しておきたい』という考えのもと、『Lv0の3500アタッカーを多めに採用してマリガンを簡単にする』という構築の肉付けしていきました。
要はLv0の返しが期待できるなら
・相手のアタック数の抑制とそれに伴う被打点の減少
・ダイレクトアタックによる高打点の減少
・難しいことを考えずマリガンを選べる
・手の枚数にある程度余裕ができ、クロック2ドローで置くカードの選択も緩く設定できる
ということに繋がるだろうと構築を考え、練りました。
カード解説
Lv0:18枚
【一閃 ハクロウ】3枚
除去が内蔵された3500アタッカー、「控えにいった時〜」や「このカードを〜する」など自身をコストに参照するものに対しての役割対象です。
パワーも高く返しも期待できるので圧があります。
役割対象に当てられたらLv0帯から流れをすぐに引き寄せてくれるので個人的に大好きな1枚です。
イベントが打てないことだけ注意です。
先行はできれば移動からスタート、次点でこのカード、後攻なら展開を見つつでいいので最大枚数ではなく3枚採用にしました。
【戦いの後 リムル】2枚
オカケン、ミュウラン展開前に手であればあるほど余裕ができるので『うまい具合』にテキストを使えば使うだけ有利です。とはいえ自傷札で山上から不確定のカードがクロックに行くので使用する時は見極めが大事、ストックをミュウラン展開までに貯めておくことも重要なプレイングです。
Lv0の段階で引けてたらラッキー、あとになるほどほぼ使わないので2枚にしましたが、引けません！3枚目の枠を検討しましょう。
【リムル＝テンペスト】1枚
黄色発生と控えからカードを拾うことを構築に増やせる1枚です。
8門というcxの構成上、何試合もゲームをうまく進めたいなら手札のいらないcxを捌けるテキストは必要不可欠です。
レベル置き場には極力置きたくないですが時には妥協も必要です。
【イタズラ好き ラミリス】1枚
自分の有利をより有利にしてくれる枠です。入っているのはわかっていても使われるとびっくりされるテキストです。
公式大会は勝ち続ければ何試合もしなければいけない都合、思考や体力の温存のためにイージーウィンできる試合が何度もきてほしいものです。
電源で出てきたのちに相手にとって有利になるキャラや相手のリソースを増やすキャラを前列に引き上げて詰ませましょう。
【ハイテンション！ ヴェルドラ】1枚
手札とストックに莫大なアドをもたらす構築に必ず入れておきたい1枚、初手の3500アタッカーになるのも魅力的です。
起動効果を3コストのルールアンコールで使い回すこともある便利屋さん。
色の都合で1枚採用ですが2枚目を採用したい枠です。
【うまいのだぁ！ ミリム】3枚
条件の緩い3500の正面移動、アタッカー枠です。
前述の構築のコンセプトをすべて賄える非常に構築に噛み合った1枚です。
先行1ターン目が1番強いカード、後攻1ターン目→先行2ターン目→後攻2ターン目とターン経過するたびに価値がどんどん下がっていきます。
枚数は妥協したくないですが他の3500アタッカーが4枚いるので3枚採用に、最大枚数採用が丸いです。
【中身は子供？ ミリム】1枚
光景内蔵のLv0相殺、腐りづらいです。
コストを用意できればいつでも光景を使える選択肢が生まれるのは相手にとっては嫌です。
不採用でもいいですがそれは相手次第、使えてたら勝ってたは避けたいです。
【作戦通り ミリム】1枚
無から有のストックを生み出してくれ、山を調整してくれる好きなテキストが合わさった個人的にとてもお気に入りの1枚です。いつ何時でも手にあると安心できます。
1試合単位での活躍はしないことも多いですが何試合もというスケールになってくると必ず光る1枚になってきます。
この起動効果も3コストのルールアンコールをする選択肢を覚えて置いたほうがいいです。
【使節団長 ベニマル】1枚
cx入れ替え、保険枠です。
任意のトップブレイクは【''竜魔人''ミリム】(以後、榛名)との相性が良いだけではなく集中やアタックの順番、山調整と次の行動の指針となるので使い勝手がいいです。
【囚われの魔法使い ミュウラン】3枚
無難なアド集中に専用テキストがついた強いカードです。
序盤からストックの使い道がたくさんあるこの構築、集中の使いすぎて手札はたくさんあるのにLv2ミュウランが出せないは注意です。
枠の都合で3枚採用に、ミラーを想定するなら2面出して返しのミュウランが13500は魅力的、1000応援+集中1面+cxなら同値です。1000応援と合わせて引いておきたいので4枚採用します。
【独り占め クロエ】1枚
イベントサーチ、キャラのみ切れます。cipのパワーもLv0では高いので余裕のある時に出しておきたいです。
終盤でもイベントの位置を把握しておくと的確なカードのサーチに繋がるので使える1枚です。
Lv1:9枚
【''爆炎の支配者''シズ】4枚
連動の手が増える強制2枚落下は1周目の安定剤、2周目、3周目と山が強くなっていくはずなのでトップチェックが成功すれば任意で思い出にいくのは序盤に使い切りにできて圧縮に繋がるのは非常に強いです。
連動なしだとパワーが低く、Lv1のキャラを割れるが不安です。8門というcxの構成上、人によって好みは分かれますが門を捲ってマリガンした連動の門を回収する上振れよりも下振れのリスク回避でマリガンでは連動の門をキープすることにしています。単体のパワーが相手のキャラを割れる基準に達している&サブアタッカーの枚数が多い場合はこの限りではないです。あくまでこの構築ならの話ということですね。
指定イベントでも思い出にいけることは確認しておきましょう。
【お熱い関係 ヨウム＆ミュウラン】2枚
ミュウランをサーチでき、6000というパワーも申し分ないのにクロアンも付いている強力なカードです。
【独り占め クロエ】もですが序盤に山からカードを引っこ抜けるのは嬉しいです。こちらもキャラのみ切れます。特にミュウランはデッキのコンセプト、理想はミュウラン3枚集めるですが手が圧迫しない程度に集めておきましょう。
クロアンループも覚えておくと活躍する1枚、この構築、小技が多すぎます。
【目指すは楽園！ リムル】1枚
榛名の回収とトップチェックで安全確認をできる優秀な1枚です。こちらはなんでも榛名交換券です。状況によっては榛名を圧殺してループも担当します。
榛名登場時にストックにいくのもクロックシュートのコストをつくり出したり、舞台を弱いカードで圧迫せずに後続の強いカードの登場コストの補助ができるので強いのです。
榛名は2回目のアタック以降じゃなければミュウランのパワーと同値以上にならないのでパワーパンプテキストも魅力の1枚です。
あくまで補助なので1枚、多くの枚数は構築自体を弱くする要素なので必要ありません。
【抗魔の仮面】2枚
シズと合わせて思い出圧縮を担うカード、採用できる思い出にいくカードが複合すると強く感じます。
なくてもいいですが試合の『スケール』の話をするなら山が2周目、3周目と跨ぐたびじわじわと強くなっていく1枚です。
状況に応じて的確な判断をしたいです。
どんどん枚数が減って最終的に2枚採用になりました。
Lv2:9枚
【ごはん中 ラミリス】1枚
コストは重いですが1番キャンセルの誘発が期待できる1枚、Lv2連動のおかわりができるなら積極的に使っていきます。
【静かなる怒り シュナ】2枚
全体1000応援→わかる
指定ネームと合わせればプラスで全体1000応援+他がアンタッチャブル→？？？
ミュウランが舞台に残れば残るだけ連動のチャンスがあるのでこれ以上ない1枚、舞台の焼きが想定されるオーバーロード対面には積極的に出していきたいです。
【睨みを利かせるリムル】1枚
ミュウランを割ってくる早出しに対しての牽制です。
追加のテキスト使用でダメージのカットにも繋がるので支払ればコンセプトと噛み合った1枚になります。
【自由を告げる鼓動 ミュウラン】4枚
強いです。このカード解説もこれで終わっていいくらいです。
アリス、ミュウランなどの連動はLv2帯の継続がデッキコンセプトになりがちなので個人的に回収よりもサーチして山の圧縮に繋がるほうが強いと思います。その連動を守るカードの使い回しができないから〜もわかりますが…
自身のパワーパンプも緩い条件でなぜか他の大体の系統とは違って500高い10500、指定の条件が変わればパワーも変わるよってことなんですかね？
理想は2周目で控え室より山が多い状況で1回目の連動がスタートできると状況に応じたカードをほぼサーチできるのでその動きを目指します。
【嵐牙狼族召喚！ ゴブタ】1枚
軽いコストでキャンセルの誘発促進とミュウランを守る1枚です。
いらない手と山上の交換、イベントは捲らないように祈ります。
Lv3:6枚
【強者の元へ ベニマル】3枚
ヒールと強めの条件ですが達成で連動要らずのバーンを飛ばすタイトルにあれば構築の幅を広げてくれる強いカードです。
『天スラの詰めは弱い』と評されがちですがランダムとは言え最大4点の追加打点、最低でも1点の保証付きなので印象よりも弱いということはありません。
このカードがあることでLv1とLv2の連動でcx構成を固められると思ってます。
Lv2帯の耐久が1番コンセプトなので早出しに枠を譲って3枚に、4枚目も検討したい枠です。
【''竜魔人''ミリム】2枚
打点を刻む2種類のテキストを持った、詰めにいく時に痒いところに手が届く1枚です。
環境をみるとクロックシュートは条件達成して手アンのついたアキの処理に有効なので2枚以上は採用しておきたいです。榛名ループも比較的安易に行えます。
【喜色満面 シュナ】1枚
無難な早出しヒール、1枚は入れておきたい枠ではあります。
ベニマルの条件達成をすることを優先したいのでLv2帯で赤色発生がしてなくて出せない状況も多々あります。
cx:8枚
【伝説の英雄】4枚
特にいうこともないですがcx構成を3種以上にしたいならこちらから抜いていくのが無難な印象です。
【一生を捧げる愛の言葉】4枚
有無を言わずに4枚採用しましょう。
採用検討
8門という構築にこだわるならほぼ構築内のカードを増やすか減らすかのどちらかです。
Lv0
【絶体絶命 リムル】
擬似リフ、使うとミュウラン連動のサーチの選択肢が1番豊かになります。
8門というcxの構成上、どうしても発生してしまうボトム付近でcxが固まってそれを捲ってしまってcxを回収すると次の山が弱くなる気まずさへの解答でもあります。
【薄紅色の慈悲 シュナ】
爆アド製造機、除去に引っかかってテキストが安定して使えない環境&イベント採用型なので不採用です。
環境と構築次第では採用します。
【着せ替え大作戦 リムル】
擬似アン、Lv1のキャラがcx込みで最大8500になり岸辺2面などの解答にはなりますが割れるのは1面、後列に登場しても使い時が明確ではない、1000応援で事足りることが多いのですがピンポイントの活躍はすると思います。
【帰るべき大切な場所 ソウエイ】
Lv3ベニマルの条件補助と手を切れるシステムです。
Lv3ミリムなど欲しいカードをレベル置き場に置いておくと控え室に落として展開できる小テクもあります。
【沈着冷静 ソウエイ】
ドキテマとシフト、ストックにいってなければ毎試合プレイできる便利テキストです。榛名のトップチェックに先行して使えるのはいいのですがドキテマで拾えるカードはあくまでランダムなので期待しすぎに注意です。
Lv1
【ポーション生成！リムル】
舞台での圧縮とストック生成、貯まったストックをヒールにまわせる非常に噛み合った1枚です。
採用検討の中で1番構築に入れることを検討したほうがいいです。
Lv2
【師匠 ハクロウ】
3500拳、ミラーへの解答です。
【祝勝会 ベニマル】
無難な思い出拳、今のところ仮想敵が曖昧です。
使って強い状況がいくつか想定される採用します。
【ちょっと休憩 リムル】ソウル減少と舞台のキャラサクリ、プレイ方針と噛み合いが良く、クロックシュートのエサを残すこともできるのも◎早出しメタ拳以外の2500拳のいずれかとの選択になります。
Lv3
【好戦的 シオン】
1点ショットとコストを払えば4点バーンの追加、連動なしで1番火力の出る詰めです。オールインになるのでクロックシュートと併用して使いたいです。
余談ですがWGP金沢後、使用する予定はなかったのですが海外ニキ天スラのコンセプトに感化されてもう一度このタイトルを使いたいと思いました。
マリガンの基本
構築が変わればマリガンも変わります。
先行の優先順位
【戦いの後 リムル】1枚まで
【伝説の英雄】返し3500アタッカーは7枚体制なのでいずれかは引けるでしょの判断、1枚まで
【うまいのだぁ！ ミリム】1枚まで
【一閃 ハクロウ】上記すべて引いてるor移動が引けないなら、1枚まで
【''爆炎の支配者''シズ】1枚まで、ミリムorハクロウの3500アタッカーを引きつつ連動のcxがあるなら2枚まで
【独り占め クロエ】移動とLv1連動のcxがあるなら
【抗魔の仮面】移動とオカケンor返し3500アタッカー、Lv1連動のcxがあるなら
後攻の優先順位
【戦いの後 リムル】他の内容が悪ければ2枚キープも視野
【一閃 ハクロウ】対面のタイトルを見つつ移動との選択、基本的に1枚まで
【うまいのだぁ！ ミリム】同上
【伝説の英雄】ミリムorハクロウの3500アタッカーがあるなら、1枚まで
【''爆炎の支配者''シズ】1枚まで、上記すべてあるなら3500アタッカーを切って2枚まで
【囚われの魔法使い ミュウラン】ミリムorハクロウの3500アタッカーとのセットキープ、1枚まで
【独り占め クロエ】オカケンとミリムorハクロウの3500アタッカー、Lv1連動のcxとのセットキープ
環境の対面
ド派手な詰めがなく、後ろ向きの構築なので展開に左右されがちです。ミュウランを展開して連動、対面のタイトルに有利なカードをサーチして使っていき、なおかつLv2帯が継続すれば有利が広がっていきます。
先にLv3に入ると基本不利と捉えても構いません。想定してない特大打点が不意に入ってしまうと思考がバグりがちです。ヒールして相手が詰めを使う思考を鈍らせることも大事なのでそういう意味では【ポーション生成！リムル】は採用した方がいいです。強いて言うなら8電源アリスギアは有利、置きブ宝ウマ娘はやや不利かなと思います(ポーション生成採用なら改善しますが)巷では雑魚デッキブロッカーとして名高いのでtierが低ければ低いほど有利かなと思います(ディーサイドとミリオン対面はやばいです)
おわりに
いかがでしたでしょうか、文章化してみると【ポーション生成！リムル】は採用してたほうがよかったですね…
思考の言語化や文章に纏めることは改めて自分の思考を見つめなおせて粗を探しやすく、反応を貰えたら新しい発見もできる場でもあるのでまた積極的に発信していきたいです。
誤字脱字、質問、わかりにくいから追記してほしい等、なにかありましたら旧Twitterの方までお願いします。フォローもお待ちしております。特に感想、感想ください！！
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