ネットで古美術商に売却の相談をしてみた。

手元にいくつかの美術作品があり、ネットの古美術商のサイトでは「鑑定や売却のご相談におうじます」としているところも少なくない。
断捨離の一環で、ある日本画家の作品を売却したいとメールで問いかけてみた。

どこに声をかけるか迷ったが、なんでも鑑定団ででてくる田中さんが経営しておられる思文閣にきいてみた。
メールを書くとアンサーレターがきて、たしかに受信されたことがわかる。そして数日は返事のための時間がかかるともあった。
しかし数日どころではなく、翌日には返事をいただいた。
内容については、その画家の正規の鑑定機関である東京美術倶楽部の鑑定をうけてほしい、ということであった。
メールには東美の連絡先までしるされており、至れり尽くせりの対応といえる。

また、別件である江戸時代の書を売却したい、とちがう業者にメールを書いてみた。
そこはその作者についても本を出すなどしているので、専門といっていいところである。
ところがメールを出してから1週間以上がすぎているが、なしのつぶてで、なんの返事もない。売却はむずかしいということなら、そのむねの返事はあってしかるべきだろう。ご希望にはそえません、と書くだけだからさほど時間はかからない。
その店のサイトにはなんなりとお尋ねください、ご相談にのります、などとあるのだが、まったくのウソだということになる。

こういう対応の店があると、思文閣さんの打てば響くような仕事がすばらしいことがわかる。一つ一つのこまかいことでも、粗略にやっているところと丁寧にやっているところでは、時間がたつほどに大きな差になって出るのだろうと思う。

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