フランスと日本の建築家・建築士

田根さんの問題について、この1−2年、いろんな人に話を相談してきました。

その中で、この問題が起きる構図を、説明をしてくれたのは、
とある日本の専門家(ゼネコン)の方でした。

(その方の話なので、細部私の理解が違うのかもしれませんが、
その方の説明を私の理解できた範囲で書きます)

まず、田根さんって、
日本では「建築家」であっても、「建築士」では、ないんじゃないかな?
つまり、日本の大学を卒業してないんじゃない。

国家資格を取らないと「建築士」になり、日本で建築の実務をできないけど、
日本の国家資格ないんじゃない。

なるほど。

日本では、彼は建築士ではないから、
あくまで、コンセプトなどを話しているだけで、
彼の概要を、実際に図面にして設計して作るのは、我々ゼネコン。
彼はそういう意味では作ってないんだよ。

なるほど。

今、君が言ってるような杜撰な設計や工事は、
日本では実際に設計して作ってるのは我々ゼネコンだから、
日本のゼネコンはがそんなこと起きないようにしっかりやるから、
起きないんだよ。

まあ、それでも、日本で田根さんに関わった人で、
不満を持っている人がいると、噂で聞きましたが。

こんな家のリノベーションで、このレベルの仕事の能力や責任感の人が、
よくもっと大規模な工事をしているな、、、と思っていたのですが、
この話を聞いて、彼が日本で主にやっている仕事と、
フランスでやっている仕事は、仕事の性質が違うことを理解しました。

細かい役務分担は分かりませんが、
日本ではそういうまともなゼネコン・建設会社がいれば、
彼らの信用問題にもなるし、変な物は作らせないのでしょう。

フランスでは、(今、私に、起きてることですが)
建設会社は違法建築をつくっても、
それは建築家の違法な図面の通り作っただけ、となるし、
その違法な図面で作ってくれ
(そんな違法な図面ができないために建築家をやとっているわけですが)、
と言った発注者・施主の責任、
我々は知らない、と言われて、しまいます。

特に、フランスで気をつけた方がいいのは、こういう構図があるからです。

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