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i3 megaのメッシュベッドレベリングについて

1.はじめに

 Anycubic i3 megaのベッドレベリングは通常、ヒートベッド下四隅のネジで調整します。この場合、たとえ四隅の調整が完了したとしてもヒートベッド中央部のレベルが狭くなるといった問題が起こります。つまり、適切な水平出しが出来ていないという事になるのですがこれは同時に造形物の定着不良を引き起こす原因となります。
 ここでは、カスタムファームウェアを入れメッシュベッドレベリングを適用する事でどれだけこの問題が改善されるかを検証しました。

2.カスタムファームウェア導入及びメッシュベッドレベリングのやり方について

 導入方法については下記記事が参考になりますので参照下さい。強いて言うならば、自分の場合はi3 megaのモータードライバー等の構成を変更していなかった為、ファイル名がstock_driversとなっているファームウェアを選択した事です。

 また、メッシュベッドレベリングは25箇所と多いです。隙間ゲージを使って調整する事を推奨します。「擦っている感触を得つつ、スムーズにノズルとヒートベッド間を抜き差し可能な隙間」を感覚で覚えるまではどうしても焦ってしまいがちですので注意が必要です。
 どうしても感覚を掴みづらい時は、先に隙間ゲージを挟みそこから0.02mmずつ広げるという方法もあります。その際は隙間ゲージが微動だにしない程挟み込まないように注意しましょう。


3.メッシュベッドレベリング適用前後のレベリングテスト

 今回下記のデータをレベリングテストに使用しました。


一枚目。こちらはメッシュベッドレベリング適用前です。

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 一応、調整はしたつもりではいましたが見るも無残な結果となりました。特に右下の調整に問題がある事は明らかです。

 続いて二枚目。メッシュベッドレベリング適用後です。

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  問題なく出力されました。適用前と比べるとその差は歴然です。一層目の定着不良を起こす心配はなくなりました。


4.所感

 メッシュベッドレベリングの導入は、カスタムファームウェアを含めると一時間以内で完了しました。ネジを回しては印刷テストを繰り返すより遥かに効果的です。
 万が一、異なるファームウェアを導入するなどの失敗したとしてもAnycubicのHPにもとのファームウェアもあり復元も容易です。造形物の定着不良について、まだカスタムファームウェアを導入していない場合は導入する事を強く推奨出来ると言えます。


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