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ラディカル・アクセプタンス(ネガティブ感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる(39)

こちらの本を、読書会で読んでおります。
Clubhouseで17時30分から15分間。

第7章 恐怖に直面しながら心を開く
【無題

既に一年以上定期的に瞑想の練習をしてきて、初めての10日間瞑想リトリートを終えたばかりのバーバラ。彼女は、朝の瞑想中に幼い頃の恐ろしい記憶が甦りはじめ、その記憶に動揺し混乱して博士の元を訪れたのです。

バーバラの耐え難い恐怖感を引き起こした原因…彼女が幼い頃、台所のテーブルの上のタライで沐浴を母親にしてもらっていたとき、その愛あふれる時間が父親の激昂によって打ち消されたばかりでなく、酒に酔い怒った彼は、彼女の頭を水の中へと沈めたのです。

こうした経験をした幼い子供たちは、自分が原因で虐待が起きたのだ、責任は自分にあるのだと思いがちです。バーバラもまた父親の予測不可能な怒りの爆発は自分のせいだと思いながら育ちます。

10代になる頃には、自分は無力で怯えきった一人ぼっちのはみ出し者だという確固とした自意識が備わり、さらに成人になった彼女は恐怖心を世間の目から上手に隠し、教育学の修士号を取得し高校の進路指導員として働く決意をします。

大学での初学期には、バーバラは経済学を専攻するランディーと出会い、大学卒業と数ヶ月で結婚します。

結婚後まもなくバーバラは、校外にある小規模の高校の進路指導教員として働きはじめますが、変なことをしてはいけないという恐れから、よそよそしく強張った態度を生徒にとってしまったり、父兄に対しては、彼らからのコメントを批判的にとってしまう彼女。

自身の恐怖を寄せ付けないようにすることが、まるで野良犬の群れを地下室に閉じ込めているような感じで、瞑想中はおとなしくなるものの、このような状態は数年も続いており、彼女が心地よいひとときを送る際にも、その野良犬たちは野放しになることがあったのです。

このように明らかなトラウマはないものの、気づきが深まるにつれて自身の人生が、恐怖心にコントロールされているかを理解する人たちもいます。
こうした恐怖心に飲み込まれることを博士は、トランス状態(催眠状態)とよんでいます。恐怖というフィルターを通してのみ人生を経験するのです。

ラディカル・アクセプタンスでは、この生々しい恐怖の感覚を受け止めることができれば、トランス状態から目覚めることができるのです。この受け入れは非常に開放感があり、恐怖を肯定することを学ぶにつれて、私たちの本来の姿である心と意識に再度結びつくことができるのです。



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