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マンホールから発想するアブストラクトゲーム2

こんにちは。王手、毘沙門天と申します。
前回に引き続きマンホールから発想するアブストラクトゲームと題しまして、第二弾の記事を書きます。
今回は2~4人でプレイできるアブストラクトゲームを考えたいと思います。

はじめに

日本マンホール蓋学会

いつもお世話になっている日本マンホール蓋学会さまのサイトから目新しいマンホールを探して行きます。


登山靴のソールのような模様

六角形を6つの三角形に分割し、さらに三角形をしずく型の四角形に分割しています。アブストラクトゲーム以外でも使えそうなグリッドです。

木漏れ日が心地よい

テトラポッドのような形の図形が連続しているマンホールです。特定の位置に穴が開いているにもゲームシステムに使えそうです。
ちなみにテトラポッドは消波ブロックの一種で他にも様々な消波ブロックがあります。
日本消波根固めブロック協会さまの「ブロック立体図一覧」を見ていると無機質な生態系を見ているようで面白いです。個人的にはジュゴンブロックがかわいくて好きです。

出典:日本消波根固めブロック協会


話を戻しまして、、、

斑に濡れているのも良い

一見、カギカッコが複雑に混ざっているように見えるマンホールですが、単純な図形が重なり合うように連続しているのが分かります。
まるで、中国建築によくある窓の格子文様のようです。陣地を増やすゲームシステムをこのグリッドで展開したら面白そうだなとアイデアが幾つも湧いてきたので、今回はこのマンホールを起点に考えていきます。

ゲームシステムの構築

単純化

前回と同様に単純な図形に落とし込んでマンホールのグリッドを明確にします。

グリッドを書く
マンホールを見ながらグリッドを再現
ちゃんと観察して再現
重なり合うように構築できるか確認
ラングトンのアリみたい

風呂敷を広げ過ぎると見通しが悪く、どんなゲームシステムが作れそうか見極めにくいのでグリッドを制限します。

①少し大きい


②うんうん


③かわいい

今回は2~4人でプレイできることを想定しているので、グリッドの大きさは②と③を採用します。
一先ず、中ぐらいの広さの②で考えていきます。

駒のデザイン

テトリスみある

思いつきでこんな駒を考えてみました。
こうなると駒というよりチップと言ったほうが直感的かもしれません。

ほぼテトリス

こういったチップも考えてみましたが1つのチップに色が混ざり合うと自分は置いたチップはどれなのか分からなくなりそうなので一旦保留にします。
ゲームシステムが煮詰まってきた場合引っ張り出してこようと思います。


余談ですが、コナミから発売された落ちものパズルゲームでヘクシオンというアーケードゲームがありました。(余談多い)
ヘクシオンはテトリスの派生系で六角形のブロックで構成されたゲームです。

切り株に乗るペンギン

さらに、ブロックが斜めに落ちてくるモードもあって普通のテトリスとは違った難しさがあります。

ゲームシステム

モックを作って検証


話を戻しまして、、、


slackのロゴみたい

このチップを使ってゲームシステムを考えます。考えられるゲームシステムとしては

・自分のチップが多く配置できたほうが勝ち
・相手のチップを多く取った方が勝ち
・特定のシンボルが形成できた方が勝ち
・特定の位置にチップを配置できた方が勝ち
・手持ちのチップを全て使い切った方が勝ち
・相手のチップを全て使い切らせたら勝ち
・チップを道に見立てて、道に沿って相手の陣地に先に到達できた方の勝ち
・・・・

などを考えました。

これらのゲームシステムを順番に試していきます。
今回は簡単なモックを作り、シミュレーションしていきます。

切るの大変


自分のチップが多く配置できたほうが勝ちだったり、相手のチップを多く取った方が勝ちというゲームシステムだと、取る取られるの関係を作らないとただの作業になってしまうので、どうしたら取れるのか考えます。

3つの取り方を検証

1.違う色のチップに対して2つのチップで触れていたら取れる
2.隙間なく囲えたら取れる
3.カギカッコで囲ったら取れる

この3つの取り方で検証してみましたが、どれも囲っているという感覚になれず、2に至っては囲うまでの道のりが長く飽きてしまうように感じました。さらに4人でプレイした場合、囲うことができずに終わってしまうパターンもありました。

チップを多く配置したり、取ったりするゲームシステムは問題が多分にあるので保留にします。


配色がすき

特定のシンボルが形成できた方が勝ちというゲームシステムを検証するためにこのようなシンボルを考えました。
このデザインにした理由は、互いのプレイヤーが形成するシンボルに関わるようにするためです。

このシンボルだと互いに独立して形成できてしまう

検証している段階で、グリッドが多いせいで関わること無く傾向があると感じたため、グリッドを小さくします。

フレーム製作


ブロックスみある

これでもまだ甘いので、オセロのように中央にチップを置いてからはじめます。
この方向性でゲームシステムが成立させれそうだったんでもう少し詰めてみます。

ポイント表

特定のシンボルが形成できた方が勝ちというゲームシステムからポイントの多い人が勝ちというゲームシステムに変更しました。
これにより5Pのシンボルを形成できても、他のプレイヤーに30Pのシンボルを形成させてしまうおそれがあるので、プレイヤーが相互に影響しあえるのではないかと思います。



そして、中心の田のチップの必然性について考えます。
相手が何かしらのシンボルが形成できているときにこのチップを置くとポイントが-5されることにしました。

テストプレイ


2巡目
5巡目
8巡目
終了

赤:15P
青:0P
黄色:15P
緑:0P

もう少し、シンボルのパターンを分けてポイントのバリエーションを増やすと接戦になる気がしました。

このゲームのミソ

このゲームシステムは、シンボルを形成するとグリットの性質上、自分の作りたいシンボルが相手の目指すシンボルになってしま可能性があります。
そのリスクを負いながらより点数の高いシンボルを作れるかというのがミソ
になります。

まとめ

今回もかなり強引ですが、アブストラクトゲームのアイデアとして記事を書きました。
こういうパズル要素のあるアブストラクトゲームはブロックスだったり、メンタル・ブロックスプロジェクトLウボンゴなどがあげられます。
どれも魅力的なコンポーネントと手触りの良さ、何歳でも楽しめる知的な遊びです。そんなアブストラクトゲームが作れるように考えていきたいです。




おまけ

まだゲームシステムがまだもっさりしていると感じます。原因はシンボルの種類と配点だと思っています。
もう少し小さいシンボルでも配点を与えることで接戦になると思います。


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