恒星回帰と自己責任

恒星に回帰すると、当たり前のことですが、もう誰のせいにも、何かのせいにもできなくなります。地上で生きることの窮屈さは実感しやすいものですが、地上で生きることの気楽さには、案外無自覚なものです。

会社や組織で働いていれば、最終的な責任を負うのは経営者です。「何かあれば、辞めてしまえばいいだけ」と考えられなくもないし、「夫が、妻が、親がこんなんだから、私は自由ではない」と言ってしまえば、自分は何もしなくてよくなり、「私は運が悪いから」と言ってしまえば、何の努力も必要ないかもしれません。多かれ少なかれ、何かのせいにして生きているもので、「地球がこんなんだから、私は私を忘れたんだ」と言うことも、地球に責任を押し付けています。自分で自分に一切の責任を持たないこと。これは地上で生きることの気楽さです。いざとなれば、何かのせいにしてしまえばいいわけです。

自分のものになっていない惑星が一つもないのが、全惑星意識です。全惑星意識には、何かのせいにすることがよくわかりません。すべてが自分だからです。恒星に回帰しようとし、全惑星意識を獲得しようと進んで行くうちに、なんとなく、責任を持たなければいけないことに気がつきはじめ、これまでの自我にしがみつきたくなることもあるかもしれません。全部恒星にお任せしたかったのに、というような気持ちです。

自分で自分のことをするというのは、自分で自分に責任を持つことです。本当は、この方が気楽なんですけどね。

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