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9隠者(2021年2月27日)

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今日のサビアンシンボルは、魚座9度「騎手」です。26日18:20頃9度に入ります。

9は本来性を取り戻し、本質的自己に基づく旅をします。サインの9度は、そのサインの本質的な精神を表します。魚座は輪郭を消去し、境界線をなくし主客が入り混じります。反対側のサイン乙女座は線を引き、輪郭を描くことで個体を作り出し、個人を明確にしますが、魚座は反対に個人の殻を消し去ります。

馬に乗ったナイトのカードを思い出させる「騎手」は、馬と一体になり馬に従うことで、馬を乗りこなします。馬を拒否せず否定せず、大切に扱うことで、馬は騎手に従います。また馬は感情やエーテル体を表し、感情体は思考や身体が到達できない、高次な領域までたどり着くことができます。騎手は感情体の旅を足止めすることはありません。

騎手が馬を無視して従わせようとすると、馬は騎手に抵抗し振り落とします。従わない馬に振り回され、目的を見失います。個人が個人に閉じこもると、感情はどんより重く、何をするにも思った通りにいかないと感じるでしょう。

また馬は、天の意志を受け取る大地から与えられた仲介者です。馬は騎手を選び、騎手は大地から力を与えられ、騎手はその力を捕まえることができた人です。天と地を繋ぐ全惑星意識は、馬を乗り物にし、大地に足を着けることはありません。個人感情に囚われていると、馬と一体になることはできず、馬に振り回されますが、個人の輪郭を消去すると、たちまち一体になります。

馬と一体になることと、馬を自己同一視することは異なり、同一視していると馬のことがわからず、馬の中に自分を見ては、憐れんだり怒ったりしますが、馬と一体になると、馬は騎手の目的を導きます。

馬と一体になる騎手は、エーテル体である馬が持つ星の記憶を取り戻します。エーテル体に飛び込み主体が移ると、夢の体験をするように、エーテル知覚が働き始めます。眠りに落ち、夢を体験するときというのは、全身全霊で飛び込んでいます。

感情体の重い部分が強調され、身体が置き去りにされると、恒星にたどり着いたとしても、恒星について勘違いをします。そのうち感情と身体は引き裂かれ、心身がバラバラになります。恒星の声は悪魔のささやきのように聴こえ、その人を悪夢に引きずりこみます。魚座9度は全身全霊でエーテル体に飛び込み、馬と一体になります。

今日のカードは9隠者。このカードは、生命の樹のティファレトとケセドを繋ぎ、より広い範囲を自己に従って進みます。個人は眠り、自分の中心に従い、予感のような根拠のないものによって、踏み込んでいきます。

地上に張り付いて生きる人からすると、予感に従い進み続ける人は、危なっかしい人に見え、ただ彷徨っているだけに見えます。隠者はどこかに定着することはなく、自己に従い自由な旅をします。8で立方体を管理できるようになり、つまり全惑星意識を獲得すると、外側に求めるものも、投影するものもなくなります。すべて持っている人は、真に自由な旅ができます。

すべてにYESと言うこのカードは、外側に投影するものがなく、つまり拒否するものも否定するものもありません。立方体に未確認のものがあり、それに怯えているなら、否定し拒絶したくなるものも出てきますが、すべてが自分であると言い切れるなら、暗く影を落とすものは何一つなくなります。

隠者が右手に持つランタンはティファレトを象徴し、水晶ポイントのようだとも言われています。水晶には記憶があり、情報を書き込むことができます。隠者の持つ水晶は、自己のすべてに繋がり、水晶を見つめることで、その情報を読むことができます。水晶の物質の部分ではなくエーテル体を読むことは、ただ見るというよりも一体となる感じがあります。水晶に飛び込み一体となると、水晶の周囲のスクリーンに様々な情報が見えてきます。

隠者は水晶を凝視し、エーテル体に飛び込み、あらゆる情報にアクセスします。物質界を旅するというより、時空を超えて、前世や太古の記憶にアクセスします。魚座9度の騎手も、エーテル体に飛び込み、時空を超えた旅をするのでしょう。エーテル体の旅において個人は消去され、完全な受容性を発揮します。それは真に能動的な旅です。

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