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カップ6(2021年2月26日)

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今日のサビアンシンボルは、魚座8度「ラッパを吹く少女」です。25日18:30頃8度に入ります。

戦車のカードが、天蓋の星に守られ、力を与えられ走り出すように、7は自覚できない目的と意図によって、勢いよく活動します。7度の十字架は岩の上に横たわり、自分を支えていた足場は崩れ、岩に依存しています。岩は天啓を与える、今までの自分を越えた意識です。衝動としてやってくる自分の意志は、与えられた天啓です。

魚座は主客が入り混じり、個人に閉鎖することができません。一人でこっそり何かすることができず、外にあるものを巻き込んでいきます。7度で今までの自分を越えた大きな力に依存し、8度ではその力を自分のものにしようとします。

息を吹き込むと音が外へ拡張するラッパは、8の意味する、力を溜め込み圧縮し破裂する様を表しています。ラッパの音が周囲の人々を包み込むように、魚座は力を拡張するとき周囲を巻き込みます。ラッパを吹けば吹くほど、力が湧き興奮していきます。「ラッパを吹く」とは、誇張して話すことや、大言壮語することを意味することがあります。小さなものを大きくするラッパは、小さな自分を大きな自分へと拡張していきます。

恒星とは本質的自己であり、大きな自分ですが、恒星が自分になるまでには、恒星に飲み込まれ個人が死ぬ体験が必要です。飲み込まれるときとは、完全に受容的で依存的です。「私は恒星だ」と言っても、小さな自分がそう言っているだけなら妄想にしかならず、個人の殻に閉じこもります。「自分を信じる」というのは、そういった意味で難しいことのように思いますが、小さな自分を信じなければ、恒星への受容的姿勢を持つことができないのも事実です。

8度の少女は受容性を表し、受容性を能動性に変化させようとしています。

今日のカードはカップ6。水の元素の結合は、同質のもの以外寄せ付けず、純化していきます。子供のような純粋で素直な結びつきを、このカードは表します。

四元素は循環し、世界を維持しています。どの元素も行き過ぎれば、消えてなくなります。魚座の次に牡羊座がくるように、水の元素の後には火の元素がやってきて、結合したものが反発し離れます。

魚座8度は、受容性の高い少女が、今までの自分を越えた大きな力を受け取り、自分自身の力に変えようとしています。水を火に変えようとする様子は、チャージしたものを放出する、4から5、蟹座から獅子座への変化に似ています。純度が高ければ高いほど、つまり個人が死んでいれば死んでいるほど、受け取る力は大きく、その分、放たれる力も大きくなります。

魚座8度は、どれだけ受容的であるかが肝心なのかもしれません。個人が抵抗しなければしないほど、ラッパから放たれる音の影響力は拡大しますが、ラッパを吹くことをやめれば、受け取っていた力を感じることができなくなります。

疑いようのない神秘体験も、地上に持ち込むと疑わしい出来事になり、自分自身への信頼を損ねていくこともあります。誰かに話して馬鹿にされた瞬間、目が覚めるように興奮が冷め、神秘体験も嘘のように凍り付きます。ラッパを吹き続けなければ、少女が受容している大きな力は発揮されず、周囲の人が信じようと信じまいと、ほら話だと思われようと、神秘体験について話し続ける必要があります。

魚座8度は、カップ6が表すように、結びつく対象との関係を、純化したものにしていく必要があります。恒星に包まれたなら、その結びつきを汚染されないよう、反発力を持つ必要があります。それは自分自身への信頼でもあり、体験したこと、感じたことを信じる力でもあります。

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