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マーケティング能力のすすめ

今振り返るとマーケティング能力発揮してたな!という思い出がある。

大阪の高校を卒業して、東京の音楽専門学校に行くために、大阪で一年アルバイトで貯蓄してた時の話。

俺はレンタルビデオ店でバイトを始めた。もう今は無きレンタルビデオ店。まだDVDレンタルもなくて、シングルCDが小さいのから、大きなシングルCDに変わり始めたそんな時期。

平日のお昼にそこでバイトを始めた。

そこはまぁまぁな大型店舗で地域に3店舗あるレンタルビデオ店だった。

一階と二階のフロアがあった。

一階はレンタルビデオとCDレンタルと、CD販売と書籍販売。

二階は全てアダルトビデオレンタル。

平日の昼バイトだったので、女性や主婦のパートの人が多く、男性スタッフは自動的に2階担当に…笑

当時二十歳前の男子だった俺にはまさに天国のようなバイト時間だった。

朝10時から夕方19時まで、週5回アダルトビデオに囲まれて生活していた。

平日昼間のアダルトビデオフロアなんてほとんどお客さんは来ない。

しかし、店の売り上げの半分はこのアダルトコーナーだと聞いて、やはり人間の三代欲求の凄さを知る。

早く時給を上げてもらおうと、このアダルトコーナーの売り上げをさらにあげよう!と思った。

そこでまず始めたのが、平日昼間にこの場所にくるおじいちゃんと完全に性犯罪者一歩手前にしか見えないヤバい系男子などのお客さん観察から始めた。

おじいちゃんたちはいつも半分映画仕上げのストーリー重視のやつを借りていく、そしてヤバめ男子はやっぱりアブノーマルなやつを借りていく。

そしてみんなめちゃくちゃ吟味して借りていくんだけど、やっぱり

これはどこですか?とか聞かれる。

だいたいジャンル分けされた売場だったけど、こんな毎日借りにくるおじいちゃんとマニア男子でも見つけられないのか…とふと思う。

そして、この平日の暇な昼の時間を利用して、ジャンル分けをめちゃくちゃ細かく細分化して、一つ一つにタイトルや女優名のポップを作っていった。

2週間かけて、売場全部を細分化すると、1ヶ月後にアダルトコーナーの売り上げが倍になった。

あの時はニヤニヤしながら俺もパッケージを見ながら楽しく細分化しただけだったけど、今振り返るとあれはマーケティングだったんじゃないか?ということに気づいた。

しかしながらマーケティングの才能が見えたのはこの時だけで…笑

俺のマーケティング能力はエロでしか発揮されないのだろうか…

自分の才能は自分では気づかないというけれど、他の分野でこの才能発揮したいなぁというエゴとの葛藤が湧いてくる。

俺のお客さんのニーズを察知する能力はエロの世界でしか発揮されないのだろうか…

いやだ…他でも発揮したい…

暇リーマンゆえの幸せな自問自答の時間。

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