垂直統合と水平展開

今年度はドーナツトークをつくって12年目で、受託する各事業(高校内居場所カフェ・平野区青春・住吉区子ども若者・大阪市中学生自立アシスト)をさらにパワーアップさせるべく会議ほかを重ねたため、例年の年度はじめよりも忙しくなってしまいました。

けれども7月になり、それも一段落。やっと時間がゆっくり流れています。7/23に予定する「中学生サードプレイス5」を比較的落ち着いた時間の中で行なうことができて嬉しい限りです。

中学生自立アシスト事業(大阪市福祉局)も含め、ドーナツトーク(特に田中担当)は中学生支援に少しずつですが関わっています。

これに上記の事業群(高校内カフェほか)を加え、去年行ない今年は審査待ち中の高卒後の支援事業も含めると、その「垂直統合(vertical integration一般のビジネスモデルとはちょっと意味合いが異なりますが)」が完成されようとしています。

この垂直統合モデルをあらためて時系列に並べると、

乳幼児から高齢ひきこもりまで対象の住吉区事業
  ↓
中学生への個別ソーシャルワーク(大阪市福祉局自立アシスト)
  ↓
中学生サードプレイス
  ↓
高校内居場所カフェ(大阪府教育庁)
  ↓
高校生への個別ソーシャルワーク(平野区青春生活応援事業)
  ↓
高校後のアフターケア/個別ソーシャルワーク(某民間助成金事業)

という図式になります。

なお、中学生サードプレイスイベントは、中学生支援分野の「水平展開horizontal deployment」の具体化の検討であり、現在、主として大阪と兵庫でどう展開しているかを「5」では確認することになると思います。

 *

そういえば、淡路プラッツやドーナツ初期の頃は、こうした水平展開型のイベント(関係者が広く集まるイベント〜ex.「高校生サバイバー」)を定期的に開催していました。

けれどもいつの頃からか、一つのテーマを法人内で深めていくシンポジウム/フォーラムへと変化していたのでした。

中学生サードプレイスや高校内居場所カフェにおいては、大きなコンセプトを共有することがまずは必要です(ex.「高校内居場所カフェには①安心安全②ソーシャルワーク③文化シェアが必要」)。

そのコンセプトの共有を受けて、現実展開では、それぞれ異なるNPOやグループが実践していく。

その実践の具体的報告の一例が今回のようなシンポジウム/フォーラムであり、「水平展開」の実例となります。

上の垂直統合の図式にこの水平展開を加えると以下のようになります。

乳幼児から高齢ひきこもりまで対象の住吉区事業↔︎児童相談所や障害児支援NPO、民間のひきこもり支援NPOとの水平展開
  ↓
中学生への個別ソーシャルワーク(大阪市自立アシスト)↔︎NPO志塾とドーナツの協働体以外に自立アシストを受託する2NPOとの水平展開
  ↓
中学生サードプレイス↔︎NPOフェアロードほかとの水平展開
  ↓
高校内居場所カフェ(大阪府教育庁)↔︎大阪や全国で同カフェを行なう諸NPOとの水平展開
  ↓
高校生への個別ソーシャルワーク(平野区青春生活応援事業)↔︎同種事業を行なうNPOの出現待ち
  ↓
高校後のアフターケア/個別ソーシャルワーク(某民間助成金事業))↔︎同種事業を行なうNPOの出現待ち

となります。わかりやすいですが、下2つが淋しい。「出現」を促すイベントや広報活動がさらに必要ですね。

繰り返しますが、水平展開の際のポイントは、「コンセプトの共有」でしょう。

たとえば高校内居場所カフェでは、これが現在揺らいでいる可能性があります(③文化シェアへの偏り)。そうした点もこれから提示していき、水平展開のブラッシュアップにつながればと、僕は思っています♪

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