【都知事選】過去にもあった 逆転劇を呼ぶ現場の熱
きょうも街宣会場は有権者で一杯になった。板橋区成増。駅前広場から歩道橋の上まで老若男女が鈴なりとなり、蓮舫コールを送った。
「人は人を呼ぶ。熱気は熱気を呼ぶ」。蓮舫候補の逆転勝利を可能にする科学的根拠である。投票用紙に熱い期待を込めて「れんほう」あるいは「蓮舫」と書く有権者はこうして増えてゆく。
2016年にあった新潟県知事選挙を思い出す。自公と野党系候補との事実上の一騎打ちとなった。
立憲の前身である民進党は、連合に気兼ねして原発反対の米山隆一候補に推薦を出せなかった。
自公候補は建設省(現国土交通省)の官僚出身者で全国市長会の会長も務めた大物である。
誰しもが米山候補の劣勢を認めざるを得なかった。だが、連合に選挙を頼っていない真山勇一参院議員(当時)ら原発反対の義勇軍が次々と新潟入りした。
福島の原発事故から5年しか経っていないこともあり、米山候補への追い風は日増しに強まった。
最終日にはとうとう民進党の蓮舫代表(当時)までが応援に駆けつけた。
米山氏の記憶によれば、選挙戦スタート時は7ポイント差で負けていたのが、逆に7ポイント差をつけて勝利した。追い詰め追い越した合計得点は14ポイント。蓮舫候補の10ポイントビハインドなんて覆せるのだ。
一方の小池知事はどうだろう。ステルスで身内の票を固めに行っているため、広がりはない。
蓮舫候補のように「人が人を呼び、熱が熱を呼ぶ」なんてこともないのだ。小池さんの伸びしろは、ほぼゼロである。
蓮舫候補はきょうの街頭演説で次のように訴えた。
「私は会話が成り立たないリーダー(小池氏を指す)になってはいけないと昨日(公開討論会で)学びました。
皆さんと対話をしましょう。皆さんの声を聞いて、何をして欲しいか、私は今何をしなければいけないのか。
小池さんがトップリーダー型だとすれば、私はボトムアップ型のリーダーになる。皆さんの声を聞いてそれを政策に反映する。そんな都知事を目指していると皆さんにお約束します」。
~終わり~
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