tanakannaika

理学療法士でパーソナルトレーナーなブロガーです。また動画編集や過去には脚本執筆や演出、…

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理学療法士でパーソナルトレーナーなブロガーです。また動画編集や過去には脚本執筆や演出、撮影、編集など多岐に渡って活動しておりました。楽しみながら学べる『内科で働くセラピストの話』を執筆中。https://reha-no-ohanashi.info

マガジン

  • 『座敷牢の妖』

    武士たる私と座敷牢の妖(あやかし)と呼ばれる童女。そして人食い屋敷と呼ばれるその屋敷。何故人を食らうのか。ファンタジー時代劇。ここにて開幕。そして私は幾多の夜を妖と共に越えるのだ。

  • 内科で働くセラピストの話

    個性的なキャラクター達と学ぶ誰でも学べて一緒に臨床を体験できる一風変わったリハビリテーションドラマ!!このお話は僕達と内科で働くセラピスト達の成長の記録。

  • 廻り巡る

    これはとある事件の話新聞の切れ端には記されている事は真実なのか、真実とは何なのか、人の数ほどある真実。それだけの話。そしてそれは廻るのだそしてまた巡り、廻り続ける。怪奇な事件を語る人物達の視点から炙り出される真実とは?その真実は貴方の中にきっと存在するのだろう。

  • それは僕の図書室だ!

    僕がこの世で最も愛するのは図書室だ。ただ一つその幸せをいつだって邪魔するのは彼女なのだ・・・とある学校の図書室で起こる彼女と僕の物語。はたして僕に平穏はあるのか!?

  • ちなみに千奈美さん!

    ここはとあるクリニックのリハビリ室。たった四人のリハビリスタッフが織りなすとにかくゆるい物語。リハビリ疲れの貴方におすすめ。不定期更新でございます。

記事一覧

【古道具屋の翁~出刃包丁と蛇の目傘~】第弐章【まな板と翁の商い】最新話を更新しました!

明かされる翁の商い。そして暗躍する人形作家の影。付喪神を巡る物語はさらに深い闇の中へ・・・ 翁は今日も語るのだ。虚実を交えて真実を。

tanakannaika
3日前

心揺さぶるストーリー!理学療法士×作家のタナカンによる小説!

 感動と感慨が交差する物語の世界へようこそ。理学療法士で作家のタナカンが贈る心揺さぶる小説の作品集を公開します。  私は理学療法士としての経験と知識を糧に、日々…

tanakannaika
9か月前
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Amazonで再び発売開始!『看取りのセラピスト』で検索!!

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1年前
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チャームドール’No 4610

「皆様 こちらをご覧ください。素晴らしい商品の数々。ぜひ手にとってお確かめ下さい。素敵な素敵な商品達です」 チャームドール’No 4610は決められたセリフを話す。 そこ…

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2年前
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不死の匣庭 プロローグ

不死とは死なない事である。 そんな事は当たり前だし、不死を望む人間など本当にいるのだろうかと僕は思う。 辺りは冬の静けさを置き去りにして、心地良い春の甘い風が頬を…

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2年前
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厨二病棟!!

tanakannaika
3年前
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第2夜 心の鬼が身を責める

朝日が登りまた沈む。 町行く景色はいつもと同じ されど私の思いは何処か、ふわりと浮かんで沈みゆく。 散々光る空の下、どこか私は上の空。 因果のそれは、至極に当然。 …

tanakannaika
3年前
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第1夜 武士は食わねど高楊枝

この世のそれは移って変わる。 人から武士へ、武士から人へ。 腰の刀も今際は飾り、血で血で洗う戦など、浮世のどこにもありはせぬ。 日銭が尽きれば半端な仕事。 食うに…

tanakannaika
3年前
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この時期に増える脱水症は、ただ水が体から失われる。それだけではありません。リハビリする上でも水分の出納は非常に重要です。…

tanakannaika
3年前
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最新話!2020.6.20

tanakannaika
3年前
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家に帰る事

tanakannaika
3年前
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四人目 ある女給仕の主人の独白

「えぇ酷いもんでしたよ。 あれから店には人っ子一人寄り付かないのです。 巷では夜になると軍人の幽霊が出ると、腹から腸を垂らして睨み付けると、そんな無根な噂も出る始…

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3年前
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三人目 ある軍人の上官の独白

「君か。この俺に聞きたいことがあるという記者は。 こんな落ち目の軍人に聞く話などあるものか。 まぁあんな事がなければ俺がお前のような奴と顔を会わせる事など無い事だ…

tanakannaika
3年前
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二人目 ある女の友人の独白

「もう話してもよろしいのかしら? ウチが話したことは誰にもに内緒なのでしょうね? 記者の取材を受けるのがこれが初めてなんてね。嫌なもんよ。 ウチがあの子の友人だっ…

tanakannaika
3年前
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一人目 ある男の友人の独白。

「えぇ。今回の事件ですね。わかっていましたとも。 いずれは私が呼ばれる事になるだろうと。 そして彼について話さなければならないだろう事も。 いやいや・・・・全くも…

tanakannaika
3年前
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感染での重症化

tanakannaika
3年前
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【古道具屋の翁~出刃包丁と蛇の目傘~】第弐章【まな板と翁の商い】最新話を更新しました!

明かされる翁の商い。そして暗躍する人形作家の影。付喪神を巡る物語はさらに深い闇の中へ・・・
翁は今日も語るのだ。虚実を交えて真実を。

心揺さぶるストーリー!理学療法士×作家のタナカンによる小説!

心揺さぶるストーリー!理学療法士×作家のタナカンによる小説!

 感動と感慨が交差する物語の世界へようこそ。理学療法士で作家のタナカンが贈る心揺さぶる小説の作品集を公開します。
 私は理学療法士としての経験と知識を糧に、日々の出来事や人々との触れ合いから生まれる命なストーリーを創り出してきました。その筆致は繊細かつ力強く、登場人物たちの心情や葛藤を鮮やかに描き出します。
 小説の中では様々な背景や状況、そして異なる世界で生きる人々の物語が織りなされます。その中

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チャームドール’No 4610

チャームドール’No 4610

「皆様 こちらをご覧ください。素晴らしい商品の数々。ぜひ手にとってお確かめ下さい。素敵な素敵な商品達です」
チャームドール’No 4610は決められたセリフを話す。
そこに笑顔など無かった。
淡々と客を呼び込むチャームドール’No 4610 。
セリフが終わり私は踊りだす。
それはぎこちないバレエ。名前など無い。
もちろん誰も振り向かない。
私には道行く人の様に笑い、泣き、怒るそんな感情など無いの

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不死の匣庭 プロローグ

不死とは死なない事である。
そんな事は当たり前だし、不死を望む人間など本当にいるのだろうかと僕は思う。
辺りは冬の静けさを置き去りにして、心地良い春の甘い風が頬を撫でる。心なしか桜の桃色が視界のグラデーションを僅かに染める。
死の冬を越え、生命の春。
そんな風景を視界の端へと追いやり、僕はまた思想の藪の中にその身を落とす。
かつては多くの人が不死を望み、そのために多くの学問も生まれた。
医学なんて

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第2夜  心の鬼が身を責める

第2夜 心の鬼が身を責める

朝日が登りまた沈む。
町行く景色はいつもと同じ
されど私の思いは何処か、ふわりと浮かんで沈みゆく。
散々光る空の下、どこか私は上の空。
因果のそれは、至極に当然。
座敷に住まう妖(あやかし)に、問われた事が因であり、今の私が果であるか。
されど私は武士故に、今日も勤めに胸を張り、風を切っては屋敷に向かう。

座敷の牢の灯りをつけて、今日も変わらず妖の、面と向かって刀を握る。
牢の灯りに照らされた、

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第1夜 武士は食わねど高楊枝

第1夜 武士は食わねど高楊枝

この世のそれは移って変わる。
人から武士へ、武士から人へ。
腰の刀も今際は飾り、血で血で洗う戦など、浮世のどこにもありはせぬ。

日銭が尽きれば半端な仕事。
食うに困って町行くも、武士は食わねど高楊枝。
されど食わねば腹も減る。
腹を抑えて町行けば、大きな屋敷に辿り着く。
ここから私の新たな仕事。
なぁに特に難しくはなし、
屋敷の奥の暗闇の、座敷の牢に居座る者を、逃げ出さぬよう守るだけ。
何とも何

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四人目 ある女給仕の主人の独白

四人目 ある女給仕の主人の独白

「えぇ酷いもんでしたよ。
あれから店には人っ子一人寄り付かないのです。
巷では夜になると軍人の幽霊が出ると、腹から腸を垂らして睨み付けると、そんな無根な噂も出る始末。
もうあっしも終わりです。へへ・・・
こんな場所で店を設けてこんな事が起こるまでは大層流行っておったのですよ。

職業婦人の花形の女給仕!

そしてそれが影を持つ美女。看板娘とは呼べぬ歳でもそりゃもう彼女目当ての客は引っ切り無しですさ

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三人目 ある軍人の上官の独白

三人目 ある軍人の上官の独白

「君か。この俺に聞きたいことがあるという記者は。
こんな落ち目の軍人に聞く話などあるものか。
まぁあんな事がなければ俺がお前のような奴と顔を会わせる事など無い事だったがな。
どうだね君も一杯?
安い洋酒と洋モクならあるぞ。
なに?やらない?
まぁいいか。君の右手の速記が鈍ってもいかんしな。
まぁもうそんな事はどうでも良い。
あの愚かな一介の軍人の所為で俺の出世も終わりだしな。
全くあんなに目にかけ

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二人目 ある女の友人の独白

二人目 ある女の友人の独白

「もう話してもよろしいのかしら?
ウチが話したことは誰にもに内緒なのでしょうね?
記者の取材を受けるのがこれが初めてなんてね。嫌なもんよ。

ウチがあの子の友人だって?ただの同僚よ。うん同僚。
そりゃ働いていましたからよくお話はしましたことよ。
身の上話も酒の肴にしましたけれど。

あんな女の話を聞きたいの?

ふん。やっぱり案の定、世間様の興味はそんなところだろうと思った。
あぁ嫌らしい。面白お

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一人目 ある男の友人の独白。

一人目 ある男の友人の独白。

「えぇ。今回の事件ですね。わかっていましたとも。
いずれは私が呼ばれる事になるだろうと。
そして彼について話さなければならないだろう事も。
いやいや・・・・全くもって迷惑ではございません。
それどころか何時かは私が語らねばならないと思っておりましたから。
彼の名誉のために。
まずは言及させて頂きますが、が世間様のおっしゃる事実は全くもって遺憾そのもの。
嘘も甚だしいものです。

あの女給仕について

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