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名前を覚えるのが苦手なら

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「学級びらき2週目」

今日は学級びらきから登校日7日目あたりでしょうか?
「3.7.30だ!」と細かく手を打っている人、「ゆっくり子どもたちのペースで」と取り組む人、「こんな忙しいとは思ってもみなかった!」という人、経験や立場によって様々ですね。

2週目ともなると、子どもたちの様子も少しずつ見えてきます。

私は人の名前を覚えるのがとても苦手です。

教員3年目くらいでそれに気がつきました。子どもたちの名前もなかなか覚えられません。若い頃は「名前を覚えなくては!」と必死になっていました。しかし、自分なりの覚え方が見つかるまで無理をしないようになってから楽になりました。

かつては男子は「君付け」女子は「さん付け」で呼んでいました。今はLGBT の観点から全て「さん付け」です。
また、先日、フォローしている方が
「離婚されて苗字(family name)が変わる子もいるので、下の名前(first name)にさん付けしています」と呟かれているのを読んで、子どもに寄り添った大切な配慮だなぁと気づかされました。今後、私もそうしようと思いました。

【どのように?】

児童名簿とにらめっこしながら一生懸命に名前を覚えていましたが、私には難しいんだとわかり、色々と自分に合った方法を探してきました。そして見つかったのが「アイコンタグ」でした。

〔アイコンタグを作ろう〕

子どもたちの名前を覚えるのにとても苦労してきました。そんな中、子どもたちの名前と顔を一致させるために「アイコンタグ」を開発しました。10年ほど前から実践してきました。
これは、黒板に貼る「マグネットネームタグ」と同じ使い方をするものですが、子どもたちの個性が出るので、使うのがとても楽しいです。おもて面には名前が書いておらず、裏面にのみ書いてあるため、ペラペラとめくって繰り返し覚えられます。

〔作り方〕

①工作用紙を同じ大きさに裁断し配布。
②裏面(マス目のない面)に、鉛筆で自分の好きなもの・キャラクターなどを描き、遠くからでもよく見えるように油性ペン(ネームペン)でなぞる。
③色鉛筆で着色する。
④描いたイラストの縁を5ミリほど残しながらハサミでカットする。油性ペンの線の上を切ると、がたがたが目立ってしまうので縁を残して切るとよい。
⑤マス目のある面にあらかじめ切っておいたマグネットシートを貼る。シートの上からセロハンテープを貼ると剥がれなくてよい。
⑥マグネットシートを貼った面の余白にフルネームで記名して完成。

このアイコンタグは、授業中の様々な場面で頻繁に利用します。毎日これを使いながら、子どもたちの名前と顔を見合わせるうちに、自然に覚えられるようになりました。

【いつ使ってるの?】

〔アンケートで〕

「犬派?猫派?あなたならどっち?」
など、クラスでアンケートを取る際、黒板に出てきてペタペタとアイコンタグを貼って自分の立場を表明すると、簡単に「見える化」できます。「どちらでもない」を選択肢に入れておくのもよいですね。

〔話し合い活動で〕

クラスで、サークルタイムという時間を作り、互いの顔を見ながら意見を交流し合う時間を保証しています。
岩瀬直樹さんが著書「シンプルな方法で学校は変わる」の中で「クラス・ミーティング」について紹介されています。(P138)
私のクラスでは「サークルタイム」と呼び、週に一回以上開催してきました。
机を下げ、椅子で円(サークル)を作り、互いの顔が見えるように内向きに座ります。
サークルタイム中、私はファシリテーター(促進者)としての役割を担います。場の設定(時間・場所)、記録(模造紙)が中心です。
最初のうちはモデルとしての司会進行も行います。その際、子どもたちはどうしても教師に向かって意見を言いがちです。なので、サークルの内側を向いて、互いに目を合わせて、場にいるクラスメイトに向けて話をする・聴くよう促します。

模造紙に記録する際、どの意見が誰のものかがわかるよう、アイコンタグを使います。模造紙を黒板からはがすとアイコンタグも外れますから、その際、ペンで発表者の名前を模造紙に写すようにしています。

〔当番・係・クラブ・委員会決めで〕

自分がどこを担当したいか、アイコンタグを使えば希望者のバランスが一目瞭然です。
学校全体に関わるクラブや委員会は、あらかじめ人数が割り振られていますから、譲り合ったりする際にどこに誰がいて、どこが空いているかが見える化されていた方が子どもたちに親切です。

このように、4月からアイコンタグを使っているうちに、私も自然と子どもたちの顔と名前が一致するようになりました。

苦手なことをどういうアイデアで楽しくするか、仕事をする上での「働きづらさ」を減らすためにも大切にしてきました。

誰にでも得手・不得手があります。子どもも大人もおんなじです。得手を伸ばしながら不得手もちょっと意識して埋めてみる、そのくらいでいいかなぁと思ってます。
皆さんの苦手、どう克服していますか?

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