ヨロコビを見出す

近所の整骨院にわりとコンスタントに通っている。
施術そのものも良いのだけど、実はその前段階に僕はヨロコビを見出してるっぽいことに気づいてしまった。

受付を済ませると、軽くカーテンで仕切られたベッドに通される。
うつ伏せで寝転ぶ。
着替えとかがないのも気楽で良い。
肩と腰に電気がピリピリくるやつを貼られて、タオルケットをかけられる。
先生に「これでちょっと温めますねー」と言われて、しばらく放置。
放置されている時間が5分なのか10分なのか40分なのか5時間なのか、僕は知らない。
なぜならば絶対に寝てしまうから。
あまりの心地よさに絶対に寝てしまうのだ。

暑くも寒くもない、ちょうどいい室温。
うっすらとラジオの音が聞こえる(おそらくNACK5だ)。
タオルケットをかけられて、なんだか守られているような気分になる。
あーー、心地いいなー、寝ちゃうなー、こんなん寝ちゃうなー、
って思ってたら本当に寝てて、先生の「はい、じゃあ始めていきまーす」の声で起きる。

放置されている時間がどのくらいなのかわからないと言ったが、まあ常識的に考えて5分程度だろう。
だけど、驚くほど頭がスッキリしている。
鬼のような熟睡ができてるんだろう(鬼が熟睡するのかどうかは知らんけど)。
この熟睡タイムに僕はヨロコビを見出してるっぽいのだ。

こういう昼寝スペースがあったら、結構需要があるんじゃないのと思ってしまう。
施術そのものはなくて、あのちょうどいい空間を提供するスペース。
ちょっとした空き時間とか、昼飯の後なんかにふらっと寄って寝ていく。
10分で500円。

悪くないじゃんと思いつつも、でも、あくまで施術の「前段階」だから良いのかも知れない。
日曜日の前の土曜日だから加トちゃんケンちゃんが面白かったのと同じように。

そして明確な時間がわかってないのが良いのかも知れない。
10分ってわかってたら必死に寝ようとしちゃってダメかも知れない。
寝なきゃ元が取れない!とか思っちゃってダメかも知れない。
1分50円、2分で100円!?とか計算し始めちゃってダメかも知れない。

そういうことなので、今のままがちょうどいい。

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