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最近の話

 目下絶賛BLマンガにどハマリ中。
 なぜBLかはさておき、読んでいるマンガはどれもこれもよい人だらけ。よい人がよい人を好きになり、その周囲の人たちもよい人たちでふたりの関係を揶揄したり、非難したりすることなく、温かく見守っている。よい人の周りによい人が集まっている。
 今、私の周囲には「よい人だなぁ」と思う人たちでいっぱいだ。
 さっきお布団の中でごろごろしていたら、下からもごもごと声が聞こえる。
「、、お邪魔しました、、」
 おとといから泊まりに来ていたシェアハウス住人の恋人が帰るらしい。11時すぎても起きる気配のない私に、返事はないと思いながらもわざわざ声をかけたようだ。滞在中に何か交流したわけでもなく、顔を合わせたこともないのに一声かけていく。
 そんな恋人を持つ住人をはじめ、付き合いのある住人はみな、よい人としか言いようがないくらいよい人たちだ。

 今春くらいから調子がすごく悪くなって、ほかの住人との付き合いをほとんど絶った。なにかの折に顔を合わせれば、なんでもない風を装って軽く言葉は交わすけれど長居はしない。
 最近、住人とうちの関係者にお惣菜をつくっている。ひとりが仕事が佳境に入り、気づくと一日なにも口にしていなかったことがあって、コンビニ弁当よりちゃんとしたものを食べたいからと依頼してくれた。それから顧客が増え、今は8種類のお惣菜を3人分つくっている。
 そのお届けでしょっちゅう住人と顔を合わせるようになり、言葉を交わすことが増えた。さらに仕事が忙しい住人の手伝いをし始め、住人だけでなく準住人や関係者とも話すようになった。
「おかえりなさい、アキさん」
「いってらっしゃい、アキさん」
 きっかけとなった住人は、いつもこう声をかけてくる。無愛想で、言葉は汚く、態度はでかく、私だったら敬遠するような私に向かって。ときには大きな笑顔まで添えてくれる。

 うちの住人だけでなく、苦しいときに手を差し伸べてくれた友だちも、お惣菜屋のことで迷っていたときに「好きですよ、アキさんのお惣菜」と言ってくれた人も、noteを読んで心配してくれてた人も、本当によい人。厭世嫌人(私の造語でキャッチコピー)の私が驚くくらい、あっちもこっちもそっちもよい人であふれている。優しさや思いやりがあって、素直で、寛大で、愛情いっぱいで、私にないものをいっぱい持っている人ばかり。
 こんなによい人たちが集まることってあるんだな。疑ったり、妬んだり、騙ったり、謀ったり、人を利用したりしない。一緒にいて穏やかでいられる。
 もちろん全員が率直なわけではないから、苦手な裏読みをするときもある。でもこのシェアハウスにたどり着くまでよりは、いやな気持ちになることが格段に減った。

 たまたまここに来れたから、こうしてよい人たちに囲まれているのだけれど、もしかしたらは私もほんの少しよい人なのかもしれない。あるいは、周囲がよい人たちばかりだから私も少しはよい人になれたかもしれない。
 そうだといいな。
 BLはさておき、私が今いるのはまるでマンガのような世界だと思う今日この頃。

 

  

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