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タナカアキ誕生秘話

さばフリで自分史を発表する。
そのスライドを作り、それに基づいて原稿を書いてみる。

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タナカアキの誕生日は昨年2019年5月20日。知らない人もいるかもしれませんが、実はタナカアキというのは偽名です。

なぜ私がタナカアキになったのかというと、戸籍上の父親と姉にうんざりし、縁を切りたくなったからです。
母は20年以上前に亡くなり、父はその10年後に再婚しました。元々うちは「子どもは親の面倒を見るためにいるのではない」という考え方で育てられました。かつ、父は再婚するとき「お前らなんかの世話にはならん」と言って家を出ていきました。

6~7年前、再婚相手とふたりで介護施設に入ることになり、それ以降、ふたり分の書類、税金、お金の管理などすべてを私がすることになりました。
年金だけでは施設の費用に足りず、毎月赤字。赤字がふくらんでいくのをどうすればいいだろうと私が悩んでいるのに、父は「年金が足りんはずがない」と私を疑います。しかも、朝6時7時だったり、昼間だったり、夜だったり、自分の気の向くままに電話をかけてきます。

一方、姉は外国にいるからと一切手伝いません。そのうち連絡すらなくなりました。父の弟が間に入って連絡をとってくれたことがあるのですが、外国にいるから手は貸せない、でもお金を出すのも嫌と言ったそうです。
それを聞いて、私の我慢は限界を超えました。

2人と縁を切って、2人と違う名前になって、どこか遠くへ行って別な人生を歩みたい。そう思っていたとき、さばフリの事前面談でモリに会いました。
改名したいと思っていると告げると、モリは一言。

「じゃあ、タナカアキでいきましょう!」

こうして2019年5月20日、さばフリ初日の自己紹介で、私は初めて「タナカアキです」と名乗りました。これがタナカアキが誕生した瞬間です。

モリに会う前から地元を離れる準備は始めていました。
父、姉、私の共同名義になっていた実家を売却。これでもう3人をつないでいたものはなくなりました。2人の着信は拒否、2人の知るメアドは放置して一切確認していません。
友人関係もすべて切りました。もう誰とも連絡をとっていません。誰ひとり、私の今の居場所を知っている人はいません。

こうしてタナカアキとして新しい暮らしを始めましたが、いかんせん住んでいた家を売り払ったので、住むところがなくなってしまいました。それでモリに泣きつき、今いる家にネコ4匹と一緒に移り住みました。
実家を売り払ったお金も残りはわずか。
でもいつ電話が鳴るだろう、父の口座の赤字をどうしたらいいだろう。ずっと抱えていた不安を手放したので、今は心は軽く、穏やかに毎日を過ごしています。

しばらくのんびりしたので、そろそろ動き出そうと思っています。
とりあえずニートは卒業。なにかしてお金を稼ぎます。
これまでぼちぼちしていたライフワークのインタビューはこれからも続けます。「この人の生き方、働き方を知りたい」と思った人の話を聞きに行く。もっと数多くインタビューして、いつか何らかの形にしたいと思っています。
それから、モリから自立、独立したい。今は住むところも人間関係も、すべてがモリの掌中にあります。モリとは別なところに自分の居場所を作りたいです。

そして、本当のタナカアキになること。これが私の人生最大の目標です。
住むところや仕事と同じように、名前や家族を決めるのも私。

私の名前はタナカアキです。人間の家族はいません。ネコ4匹とともに暮らしています。

ネコ4匹のQOL向上に使用しますので、よろしくお願いしまーす