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ラブソングからみる、星野源変遷の旅

おい星野源、お前はこっち側に立ってると思ってたぞ。なんなら一生結婚しないと思っていた節もあった。一般男性の代表じゃないのか。一般男性はガッキーと結婚しないぞ。

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、、今頃そんなこと言ってるやつはとんだにわかである。ファンは星野源がとっくの昔に手の届かない存在になっていることに気が付いている。手の届く男は吉岡里穂と共演なんてしない。バンドメンバーだって一般男性には不可能なほど超豪華なのだ。たしかに一般男性としてaikoと週刊誌に撮られた過去もあったが、今となってはドームツアーしちゃう程度にはスーパースターだし、安倍晋三とも謎のコラボを果たしちゃうのだ。


そんなかつての仲間、今ではスター星野源、最近また新曲を出している。『不思議』という曲である。星野源ファンである私がこの曲を初めて聞いた時、

「なんか妙にリアルじゃないか、、、?」

そう思わされた。今までとは何かが違う。もちろんメロディの雰囲気がいままでと違うのはわかる。それだけではない。実際に家族がいるかのようなリアルを歌詞から感じるのだ。

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ファン歴が短くない私は感づいた。星野源、何かあった。まさか結婚とまでは思わなかったが、なにかしらの大きな出来事があったのではないかと感づかせるほどの違いがあった。

なぜこんなことを思ったかというと、さっき話したように今までのラブソングとはかなり違ったのである。星野源は結構ラブソングを歌っている(ラブソングというより家族の歌って感じもするけどラブソングでまとめる)。『恋』なんてタイトルだけでわかるし、最初のアルバム「ばかのうた」と次の「エピソード」なんて収録曲のだいたい半分はラブソングといってもいいかもしれない。

しかしそれほど多くのラブソングを今まで歌ってきて、ようやくリアリティを持ったともいえる『不思議』に至るまでどのような変化をしてきたのか、自分でも考えたことがなかったしちょっと面白そうなのでラブソング主体に星野源の変遷をかいつまんで見ていきたいと思う。


くせのうた

最初期の星野源ラブソングといえばこれである。古参ファンと"普通のやつとは違うぜ"感を出したいファンに「好きな曲何?」と聞くとこれを挙げる人も多い、根強い人気を誇る曲である。

初期の星野源の曲は今とは違いかなりスローテンポであり、等身大の星野源が伝わってくるような曲調である。その曲調を十分に生かしたちょっとだけ陰気な雰囲気を存分に楽しめる一曲である。このころはまだ「俺らの星野源」だったんだな…。

きみのくせまで全部知りたい、でもそんなこと本人にきいたらひかれるよな、でも結局聞いちゃう。自分の気持ちを抑えられない、そんな恋愛を歌っている隠れた名曲だろう。

くだらないの中に

こちらも初期のラブソングといえばという曲である。星野源はアルバムを先に出しているのでこれがファーストシングルであり、記念の曲ともいえる。

恋人のいいところだけじゃなくてちょっと変なところまで愛せる、特別なデートじゃなくて日々の些細なふざけあいが愛だよね、派手じゃなくても一緒にいること自体がすてきやん?といったことをうたった曲である。

ちなみに有村架純もこの曲が好き。

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このころはどのラブソングも内向きというか、自分本位、好き好き!という感じがする。これら2曲はいい曲ではあるものの、売れそうかといわれたらそうではない。ジャケットからも感じる。やはりまだ俺らの星野源である。

前2曲からかなり年数が経つが星野源の代表曲といえばやはりこれだろう。ガッキーとの出会いを生んだドラマであり、恋ダンスが社会現象ともなった「逃げ恥」の主題歌である。あの頃は恋ダンスを踊れることはなんのステータスにもならないほどみんながみんな踊っていたなあ。

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この曲が出る3年前の3枚目のアルバムあたりからアップテンポな曲が増えてきており、よく知られている星野源っぽいスタイルへと変化してきた。星野源自身もダンスミュージックっぽく、つい踊ってしまうような曲を目指したと発言していた覚えがある。アップテンポな曲は私も好きだし、いいなと思っていた。

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しかし「ダンスミュージック」、陽気な香りがするのに気が付いただろうか。陰気な雰囲気は全く感じられないノリノリで楽しい音楽である。そう、陽キャのノリである。このころには星野源はすでに国民的スターになっている。いろんな人と共演して、芸能界にもたくさんの友人ができていたのだろう。

歌詞も一見深そうだが「夫婦を超えていけ」なんて正直意味も分からないまま口ずさんでいたし、今深く考えてみてもあんまりわからない。これが陽キャなのか…。俺らの星野源はこのときにはすでにいない。

でもなんか楽しいからいいか!!!踊ろうぜ!!!

折り合い

星野源はバナナマン日村の誕生日に半分おふざけで10年間バースデーソングを作り続けていたのだが、11年目は10割本気で作っている(ちなみに12年目の今年は設楽さんに曲を作った)。

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それがこの曲である。今考えるとこの曲、かなりリアリティがある。好きだけじゃ夫婦はやっていけないよね、互いに我慢というか折り合いをつけることも大事だね、隠れてラーメン食べることもあるよね、という曲で、最初期から一貫して、恋人も結局は他人という考えがにじみ出ている歌詞ばかりだったのだが、この曲ではそれがかなり顕著に出ている。日村から連想して作った曲だから若干雰囲気が違うのかと思っていたが、今思えば家族観がはっきりと読み取れる。

不思議

最近の星野源はオルタナティブチックな曲が多い。この曲も同じである。また、電子的な音楽も取り入れ始めていて、星野源、新時代始まってる。

そんな中でリリースされた星野源ラブソングの集大成ともいえるかもしれないこの曲について、本人は「キュン」を言語化した、曲にしたと語っていたが、そのレベルが高すぎる。「君と出会ったこの水の中で手をつないだら息をしていた」はキュンすぎる。TikTokに流れてる変な曲やめて、全部これにしてくれればみんなキュンが何かわかっていいと思う。

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少し前の曲に比べて恋愛観もかなり大人びている。というよりは経験すべてが集約されているように思う。星野源はよく日々の生活はつらいものと歌っていて、その中で共に生きていきたい人、他人だから何もかもが違うけどそれを共有していく、それが愛だしそれはキュンでもあるんじゃない?と教えてくれている。JKよりキュンを理解し高尚なものへと導いている。宣教師か?


大人も10年で成長するんだな

ざっと10年程度の流れがこれである。実際に曲を聴いてもらったほうが早いが、今と昔全然違うのがわかると思う。30歳から40歳にかけて確実に進化しているのが星野源なのである。今回はラブソング的なものに絞ったが、気になったらぜひほかの曲も聴いてみてほしい。いい曲めっちゃあるから。音楽的にも、人間的にもまだまだ成長が止まらない星野源。ありがとう。そして結婚おめでとう。今後も楽しみです。






でもガッキーはずりいよ

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