カップヌードルの逆襲4-4

アイスカップヌードル

私事から。

この稿を書く以前の昼食時、そば屋で注文したぶっかけそばが、しょっぱかったので、コップの氷水を丸ごとかけてみたところ、とても美味しい「冷たいそば」になりました。

アイスカップヌードルを、いつの間にか、そば屋でやっていたのでした。

冷たいそばといえば、冷や熱という食べ方があるほど、ざるやもりが定番ですが、氷水を入れたそばつゆで食べるそばは初めてで、ちょっと衝撃的でした。

山形県では、冷たい肉そばが有名なようですが、知らない人も多いでしょう。

ご当地グルメで売り出すのは悪くありませんが、惜しいかな、5I(ファイブアイ)ルールに欠けます。

アイスカップヌードルのように、温かいそばの珍しい食べ方「冷たいそば」で売り出したほうが、世間の耳目を集められるでしょう。

温かいそばに、氷水を入れるのです。そして「これぞ当地の名物そば」と喧伝する。5I(ファイブアイ)ルールの応用です。

温かいものを冷たくする。冷たいものを温かくする。たったそれだけで新しい価値が生まれるとしたら、試してみるぶん試してみても、損はありませんよね。

もしかしたら、アイスカップヌードルの用途提案が広がり、冷たい麺類は勿論のこと、アイスカレー(スープ)、アイス牛丼(つゆだく)、アイスプリン等が売り出されるかも。

あなたも5分間だけ「温かくて当然だけど、冷やしてもいい食べ物は何だろう?」と考えてみませんか?それが、マーケティングのトレーニングになるハズ。

私事で恐縮ですが、冷めたご飯に冷奴を乗せて、冷たい味噌汁をかけて食べる。(お茶漬けの素と氷水でも可)

独り身だった頃の夏の定番で、大村益次郎丼※と勝手に呼んでいました。

おいしいですよ♪一度お試しあれ。

※大村益次郎が桂小五郎を昼食に招いた折、白飯と豆腐と味噌汁の一汁一菜膳を饗したところ、あまりの粗餐に、桂は箸もつけなかったという逸話より

■余話■

本編に書きましたように、コンビニでカップヌードルライトを探していたら、おもしろいものを見つけました。

日清どん兵衛の棚のシェルフトーカーに手書きで
「東西の味を比べてみよう!」
「←東」「→西」
とあって、見た目の同じどん兵衛がズラリと並んでいるではありませんか。

西側の棚に並んでいる、どん兵衛のパッケージフィルムを見ると、滋賀工場とある。新幹線から見える大きな工場です。

ナショナルブランドの食品は、関ヶ原から東西に味が異なるのは有名な話。

「こりゃ面白い」ってんで、一つ買って持ち帰り、家内と試食してみたところ、東日本で食べ慣れている味とは明らかに違う!まるで別どん兵衛。

ちなみに(面倒かも知れませんが)カップ入りとはいえ、鍋で茹でると、麺の揚げ油が抜けて、一層おいしくヘルシーに食べられますよ。

どん兵衛なんか買う気はなかったのに、つい買ってしまった、購買動機を植えつける、このコンビニの販促手法は、おもしろいですね。

手書きのシェルフトーカーということは、メーカーの支給ではなく、コンビニ店長の発案でしょうか。なかなか、やる!

細かい部分に神は宿るものです(これぞ戦法!)

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