新しい価値を創り出すマーケティングの現場で使う戦略/後編

マーケティングの定義とは?

何でしたっけ?

さあ、軽妙なジョークから始まりましたが(笑)、世界共通の定義は「無い」
という結論でしたね?

様々な人物や、団体が、思い思いの定義を述べていて、その中から、
https://0gasawara.blogspot.com/2020/02/defining.html

しっくりくる定義を選んでもいいし、

学校の試験等、所属団体が是とする定義を選択しなけばならないこともある
でしょうし、

自作したところで誰にも迷惑かけないよね~ということでした。自由。

筆者が自作したマーケティングの定義は、売れるものを作り売れるように売こと(18文字)で、その作戦が、マーケティング戦略です。

この定義は、

・売れるものを作る(Product,Price)

・売れるように売る(Place,Promotion)

の前半と後半に二分割され、4P'sとピッタリ一致します。奇遇。

念のため、耳タコとは存じますが、4P's(ふぉーぴー)とは、
製品(Product)
価格(Price)
流通(Place)
プロモーション(Promotion)
の4つの頭文字“P”をつなげた分類で、マッカシー教授が唱えました。

さらに、4P'sの中のプロモーション(促進)は、

アイーダの法則(四段階の顧客心理)
https://0gasawara.blogspot.com/2007/11/aida.html

と奇跡的に一致します。こうして、

マーケティングの定義 ≫ 4P's ≫ プロモーション ≫ AIDA法則

が見事に四連鎖します。

そして、4P'sの製品(Product)から枝が伸びます。“B3”と“ターゲット”
です。

マーケティングの基礎《3》“B3”

1/5 3Bの法則

いきなり訂正から。

マーケティング(の中のプロモーション)で、“3Bの法則”というと、広告の
ビジュアルに、

1.赤ちゃん(Baby)

2.美女(Beauty)

3.動物(Beast)

のいずれかを使えばアイキャッチになりやすい(目を引きやすい)という法則があります。

法則というより、

・数字 + アルファベット頭文字(3B,3R,4P,4C,4S,5F,5I,6C,1to1,B2B,F1層等)

の創作が巧みなアングロアメリカ人の誰かが作ったのでしょう。

アニマル(動物)ではなく、ビースト(獣)を当てはめたところが、言語表現豊かで論理的なアングロサクソン系っぽいですよね。

日本人なら素直にアニマル(Animal)を当てはめ「これじゃBBAじゃないの」と中年女性に叱られたりして(笑)

2/5 ベネフィットすりー(B3)

その3Bと区別するべく、マーケティングの基礎三つ目は、3つのベネフィットを集め、3Bを引っくり返し、B3(ベネフィットすりー)としました。

benefitは、良い(bene。ベネ)に + 合う(fit。フィット)という意味です
ので、類語が多く、

便益(似ているのが profit,convenience)
恩恵(似ているのが favor, grace, blessing, favour)
利得(似ているのが gain,profit)
有用(似ているのが gain, advantage, favor, use, favour)
効用(似ているのが utility, effect, benefit, use)
効能(似ているのが efficacy, potency, effect, efficiency)
恵沢(似ているのが favor, blessing, pity, favour)
互助(似ているのが mutual aid, cooperation)
扶助(似ているのが assistance, aid, support, help, relief)
ため(似ているのが good, advantage, interests, welfare, sake)

善良あらゆる意味を包括しますが、マーケティングは、営利追求活動ですから、ベネフィットとは「お客様にとって良いこと」といっていいでしょう。

お客様のプラスになる価値です。

3/5 最終進化形マーケティングRDP

その意味で、プラス(付加価値)マーケティングを世に問いました。すると、

・プラスの意味が広すぎ

・GDPの付加価値とか有名な経済用語と勘違いする

等々のご指摘を受け、20年の間、マーケティング サイクルや、マーケティングRDPフローへ進化させてきましたが、

・サイクルだと、デミングサイクルや、PDCAサイクルだと思ってしまう

・フローは、他の人たちも使っていて、紛らわしい

という叱咤激励を頂き(笑)、

「えーい、もう、こうなったら、最終進化形だ!ポケモン進化ゲットだぜ!」

と、自作マーケティングの定義をネーミング化して、マーケティングRDPと命名しました。

またぞろ「それじゃダメ」と、特に、ダメ出しが得意なコンサルタントの皆様から指摘されるんでしょうけど(笑)

どー命名しようと、どーせ何か言われますので(苦笑)、もー進化させません。

どんなネーミングにしたところで、中身は、現場向き小笠原流マーケティングに変わりありませんから、ね。

4/5 クーラーのcore benefitは、冷やすこと

余談が長引きました。

B3(ベネフィットすりー)3つのベネフィットとは、

1)中核ベネフィット(コア benefit。例えば冷蔵庫のコアベネは冷やすこと)

2)機能ベネフィット(ファンクショナル benefit)

3)感情ベネフィット(エモーショナル benefit)

の3つ。いずれも筆者の考案ではありません。

中核ベネフィットはコトラー教授の考案で(プロダクト3層モデル。顧客価値ヒエラルキー)、

5/5 機能ベネフィットと感情ベネフィットを好一対にしたのは誰? 

機能ベネフィットと、感情ベネフィットは、レビット教授の『マーケティング発想法』に違いないと思いきや、

「ドリルを買う人は、ドリルが欲しいのではなく、穴をあけたくて買う」

という機能的利便性は、確かに、レビット教授の発見で間違いありませんが、

情緒的利便性が、レビット教授の発見である証拠を見つけられませんでした。

何十年も前から、ベネフィットといえば、

機能ベネフィット

情緒ベネフィット

の好一対のように広まってきましたが、「誰が提唱した?」まで言及しているサイトは、ちょっと調べた限り、皆無でした(100サイトくらい探しました)

もしかして、レビット教授の発見は、機能的利便性 の み だった?

これ、マーケティングの名だたる権威さえ見落としていた、意外な落とし穴?

この場を借りて、どなたか、「誰が」機能と情緒を好一対にしたのか?

エモーショナルベネフィットは誰の提唱なのか?

教えて頂ければ、号を改めて紹介&ご披露させて頂きます。

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