フリーミアム[5-1]

フリーミアム(Freemium) とは?

フリーミアム(Freemium)とは、無料(Free)と、プレミアム(Premium)を合体させた造語。

無料の基本サービスで、ユーザーを集めておいて、

基本サービスでは得られない高機能や、カスタマイズを望むユーザーは、有料を選べるビジネスモデル。

オンラインSNSゲームが、そうですね。

まるで、現実と同じような仮想空間で、見知らぬ他人と交流しながら、ゲームを楽しめます。


無料の基本機能で充分なユーザーもいれば、もっと楽しみたいユーザーは、月に数千円~数万円を課金しているようです。

まず課金ありきのギャンブルより健全かも知れませんが、

他のSNSゲームでは、月間ン十万円(給料全額)を課金する猛者もいるそうですから、いずれにしても、限度問題ですワな。

筆者も数年前、出張時に、東京の家内と連絡を取り合う遊びで、アメーバ・ピグを試してみましたが、

SNSですから、その他の人付き合いが面倒な(笑)筆者には向きませんでした。

ゲームの場合、FTP(フリーtoプレイ)といい、有料アイテムや有料機能は有料の機能型。

GoogleドライブやG-mailは、容量制限以内が無料の、容量型。

このメルマガも、そうですね。無料配信は広告付きで、有料配信なら広告なし。


その他にも、利用時間に制限がある時間型や、利用人数に制限がある人数型等いろいろなフリーミアムがあります。

ヘビーユーザーは更なる価値を求める

フリーミアムは、新しい造語で、2009年に出版された

FREE〈無料〉からお金を生みだす新戦略

の著者※が提唱したそうです(筆者未読)

※ロングテールの提唱者でもあるクリス・アンダーソン氏

筆者も、
フリーtoフィー(FTF)という造語を先んじて提唱していましたが、内容はフリーミアムと同義(残念)

発想のもとは、なんのことはありません、無料から有料へのアップセルでした。

フリー・トライアル・オファー(FTO)の発展形ですね。


このブログを読むと我ながらユニークで(笑)

・レッスン…初級クラスのみ無料。上級クラスは有料。

・月刊誌…季刊のサンプルは無料。年間購読は有料。

・病院や歯科…診察だけなら何回でも無料。治療や投薬は有料。

・予備校や塾…授業は無料。実力テストは有料。

・士業…提案は無料。実務は有料。

・美術館…入館は無料。有名な作品が展示してあるエリアは有料

・映画館…立ち見は無料。席に座るなら有料。

・居酒屋…料理は無料。酒は有料。

・飲食店…手づかみなら無料。箸の利用は有料(笑)

・鍋料理…30分間は無料の食べ放題。鍋が沸いてくる30分後から有料(笑)

と、冗談とも本気とも判別つきにくいアイデアフラッシュが並んでいます。

そして、

「FtoFは、ヘビーユーザーに課金する仕組みである」

と看破しています。ヘビーユーザーは、さらなる価値を求めやすいということですね。

フリーミアムのリアル応用

フリーミアムは、インターネットやWebサービス、ソフトウェア、コンテンツのような無形のデジタル提供物との親和性が非常に高い

とWikipediaで解説されていますが、知恵と工夫によっては、飲食店でも応用
可能です。

これまた、ブログに書きました通り、餃子が売れずに倒産寸前にまで追い込まれた餃子店の店主は、考えに考え抜き、

「ビール一杯につき 餃子一皿 無料」

という作戦を立て、チラシを配りました。

餃子店なのに、餃子が無料?

もちろん、餃子のみ注文すれば、有料。

ただし、ビールを注文すれば、ジョッキ一杯につき、一皿が無料。

これが好評を博して、餃子店の経営は立ち直ったそうです。

中には、何杯のビールを飲んで、何皿の餃子を食べるか、競うグループもいたそうです。


儲けのカラクリは、

・餃子のコストが低くて(一皿5円前後)

・ビールの利益率が高い(原価200円のビールを500円で売れば300円の利益)

こと。餃子をタダにしても、ビールが売れれば売れるほど、儲かる仕組み。

一般の飲食店に比べ、居酒屋のメニューが安いのは、酒類で利益を出せるからとはいえ、

餃子店なのに、餃子が無料のインパクトは、大きいですよね(プレミアム感がありますよね)

このように、知恵と工夫によっては、デジタル以外でも(リアルでも)フリーミアムを応用できます。

あなたの会社や店舗の商品で、フリー(無料)にしても、損しなくて済む商品があるかどうか、探してみませんか?


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