体験客と未来客と間接客で紹介者を増やす
体験客と未来客を、顧客を見なす戦略
お客さん
というと、お金を払う意思のある現在客(A)を意味しがちですが、
B)過去に買ったことがある、体験客
と
C)これから買うかも知れない、未来客
も、お金を払う(払った、あるいは、払うかもしれない)直接客で、
直接客は、現在 - 過去 - 未来の時間軸で、三通りに分類される…と前号にて述べました。
なぜ、三通りに分類するのかといえば、
B)体験客は、紹介者という、ものすごく重要な、間接客になり得る
C)未来客は、一年後、五年後の売上金を、もたらしてくれる
からです。
新しいお客さんを紹介してくれる紹介者は、何万人いても構いませんよね?
五年後も存続しているつもりなら、五年後も、お客さんが欲しいですよね?
新規のお客さんを紹介してもらわなくていいのであれば体験客を蔑ろにしても構いませんし、
五年後に会社が潰れている予定でしたら、未来客なんぞ必要ありませんが(笑)
紹介や、五年後の新規が欲しいにもかかわらず、直接客を、現在客に限定してしまうと(見込み客を含む)
B)体験客 … 代金を受け取り済みなので、用なし(フォローしない)
C)未来客 … いつお金を払うのか分からないので、その時まで、さようなら
と、今日明日、お金を払ってくれない体験客や、未来客とは 接 触 しなくなります。
接触しなくなると、どうなるか?といえば、単純な話、忘れ去られます。
体験客が、お客さんを紹介しようとする時、その紹介は、ライバルへ流れます。
未来客が、五年後に買おうとする時、折よく接触しているライバルへ流れます。
なので、紹介や、五年後の売上が欲しければ、体験客や、未来客とも、接触し続けなければなりません。
どうやって?
ハガキを送るだけです。
人件費は、経営負担の大きな固定費につき、営業マンを動かす必要ありません。
無理に2度目のアポイントを取る(無駄に動く)必要もありません。
何故にハガキ?
1)いちばん安上がりだからです。
2)開封率100%だからです。
3)画一な文字のEメールと違って、手作り感があり、
手にとって触れられる、実在感があります。
未来客には、潜在需要がある
閑話休題。筆者が提唱する経営戦略(左袒布略)は、いかなる職責であっても、
・味方を増やす
ことが大命題ですので、
B)体験客
も
C)未来客
も味方です。営業職にとっても、総務部の新入社員にとっても。
よくありがちな営業部のように、現在客のみ、顧客と捉えると、新規客10人でしたら、味方の母数も10人。
実際の営業現場で、新規客を得る確率は、1/100以下(コンマ数%)ですので、
現在客のみならず、体験客や、未来客も、顧客(味方)のうちに含めると、
10人の新規客を得るころには、1,000人(百倍)もの「味方データベース」ができあがります。
このデータベースが、お宝になります(リストは命)
そもそも、狙って(セグメントやターゲットへ)広告を出したり、アポイントを取りますので、
未来客には、潜在需要があり、いつ、新規客になっても、おかしくありません。
いつ、新規客になっても、おかしくありませんので、
未来客との接触は、いつ売れるか分からない商品を売るのに適しています。
新規の営業で、よく「断られてからが勝負」というのは、
・今は不要だけれど、
・いつかは要るかもしれない(潜 在 需 要 が あ る)から
・カンタンに諦めるな
という意味であって、「しつこく売り込め」という意味ではありません。
ただし、カンタンに諦めるなって「どうやって?」という戦術が欠落しているのみ。
もし仮に、潜在需要がないとしたら、狙いが外れていた証拠(戦略ミス)ですので、
セグメンテーションやターゲティング ※ から、やり直すことになります。
その潜在需要を、
選択肢-A)保持する = できるだけ少ない負担で接触し続ける
選択肢-B)切り捨てる = 何もしない(接触しない)
どちらにしますか?という判断です。
郵代@50のハガキで接触するとしたら、1,000枚のハガキを送る経費は、わずか5万円。
ハガキの製作費を含めても、たった10万円で済みます。
営業マン一人あたりの人件費に比べ、いかに安いか、お分かりになるでしょうし、
・一件あたり@52以下の営業経費で、
・一人の営業マンが、
・一カ月に、
・1,000人と接触するのは不可能
ですから、不可能を可能にすることができます。
未来客の中の、コンマ数%が新規客になり、その中から、リピーターや紹介者が生まれます( = 顧客化)
新規の営業活動にはギャンブル性がある
・製作費を含め@100で
・1,000人に
・年10回
・五年間
ハガキを送り続けると、「500万円の営業経費になる…」と、電卓をたたく人は、
「その500万円を回収できる保証は、あるのか?」
と疑問に思うでしょう。
お答えします。
そんな保証なんか、ありません、神様じゃないんだから。
さもなくば、いくらの営業経費を投じれば、いくらの新しい利益が戻ってくるか、予言者に聞いてみて下さい(笑)
第二に、
バックナンバーNo.467 営業とかけてサービス業と解く物語/第1話
でも触れました通り、新規の営業活動には、ギャンブル性があります。
足を棒にして歩き回ったところで、新しいお客さんが見つかるとは限りません。
むしろ、一日一件の新規も取れずに帰社するほうが多いでしょう。
それでも尚、新規が取れるかどうか分からなくても、営業人件費や、営業交通費をかけて、歩き回らなければ、
新規の営業になりません = 新規客は増えません。
買わなきゃ当たらない宝くじ(ギャンブル)と一緒で、
新規客を見つけるためには、人件費や交通費、時間、労力などの賭け金が必要です。
賭けのリスクを減らすためには、極力、
・人を動かさない(人件費をかけない)
・必要以上に移動しない(交通費をかけない)
・無駄な活動に時間を割かない(時間や労力を活かす)
といった対策が要ります。
その辺りを徹底的に解析して作り上げた営業戦略が、年収日本一で有名な某社の営業戦略です。
間接客で最も重要な紹介者とも接触する作戦
第三に、ハガキの送り先には、直接客のみならず、間接客も含まれること。
間接客、とりわけ、紹介者です。
いくらの案件を、いつ、誰が、何件、紹介してくれるかなんて、わかりませんよね?(わかる人がいたら、そりゃ神様です)
なので、「500万円の営業経費になる…」と、電卓をたたくのはナンセンスですし、
その500万円を回収できる保証など、ありませんし、
逆に、500万円どころか、一億円の利益になるかも知れません。それが新規営業です。
だいたい、誰が紹介者になるか?すら分かりません。紹介は、その人の、
・信用や面子
を付与する行為ですので、「私は人を紹介しない」というポリシーの人もいます
し、
「人を紹介するのが好き」という世話焼きもいます。
誰が紹介者になるのか分からないため、分かるまで、接触しましょうということです。
紹介してくれる人は、次回も紹介してくれる可能性があります。
一人の紹介者が、二件目、三件目、四件目、五件目の新規客を紹介してくれます。
紹介者は、直接客との取引に匹敵する金額を、間接的にもたらしてくれます。
間接客は、一円も払いませんが、払ってくれる直接客を紹介してくれます。
その、ありがたい紹介者を増やすには、
1.有力な紹介者たり得る体験客と接触し続ける
2.未来の顧客になる前に紹介してくれるかも知れない未来客と接触し続ける
3.間接客 ※ と接触し続ける
4.間接客が潜む支持層と接触し続ける
要するに、もっとも負担の少ない接触方法で、接触し続けるということです。
※ 間接客
紹介者 … 自分は買わなくても新規客になりそうな第三者を紹介してくれる人
推薦者 … 自分は買わないけれど「あれ、いいよ~」と推薦してくれる人
媒介者 … 自分は買わなくても、記事に取り上げてくれる記者
仲介者 … 自分は買わないけれど、代りに売ってくれる人
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?