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自画像に書かないレモンティーと母の話

この話は自画像に書くと芝居にならない、内向的すぎる、と思ってボツにした自分についての話です、僕が終わっているので文法が色々間違っているかもしれませんが気にしないでください。

少し家から離れた都心のコンビニで温かい午後の紅茶のレモンティーを買う、160円は高っと思う、
その後他の商品の無料券がもらえた、安っと思う、単純なやつだ、
さて、僕は初めて合う人に合う前や本番の前には必ずと行ってもいいほど午後の紅茶のレモンティーを飲むのですが、これにはちょっとした理由がありまして、言ってしまえば母親が好きだったからで、そいで何故母親が好きだった物を飲むのか、それは母親が異常に友達が多く、めちゃめちゃ面白かったらしいからです。

は?

ごめんて、説明させてよ
僕の母は僕が2歳くらいのときに癌で亡くなりました、こう書くとズーンという感じがしますがこれはそういう意図の文ではないです、これについてすごく思うことがあるかというと微妙で、ちょっと昔過ぎて流石に母の声とか存在をあまり覚えてないので、現実味がない感じですが、僕は最悪のガキだったので、昔から母親が幼くしてなくなったことを材料に、自分の中に何度もドラマを作っては気持ちよくなっていました、
小学生の低学年の頃は「僕のことはいいけどお母さんは馬鹿にするなよ」とフリを効かせまくり、結果それに釣られた友達に大義名分を持って殴りかかったり、授業参観の時は気になっていた女の子に「お母さんが観に来てくれていいね」などと訳あり顔で言ったりしてました、自意識が終わってます、
僕が本当に母の不在を感じたのは、中学生の時に部屋にあった、両親の結婚式の時に母の友達から送られた、母の激強エピソード集のような本を読んだときでした、中にはちょっと面白すぎる母のエピソードがたくさん乗っていました、
抜粋して紹介します「民宿で一番風呂は良かったが、何故か扉が開かない、押したり引いたりしても開かない、母は宿のドアに素っ裸でライダーキックした」「お隣の大きな音の目覚まし時計が止まらなくて、母はパジャマで走って止めに行って、戻ってきてまたすぐ寝た」この調子で38のエピソードが載っている、
凄すぎる、ちょっと我が母ながら敵わない、僕はこれを読むたびに、母の面白さ、そして友達からの愛され方に嫉妬し、そして話がどこまで本当なのか、多分話し上手の本人から聞きたかったと思い、そんな母の息子なんだから僕は面白いに決まっていると、他の何よりも強固な自信が湧いてくる、この自信が湧く感覚を求めて、母に似ている部分を増やしたくて、自分の中のドラマ作りで、今日も160円で午後の紅茶のレモンティーを買って飲んでいる、付いてきた無料券明日からだ、覚えていよう。

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