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僕の心のヤバイやつ 感想:Karte.63

まず、最初に申し上げたいことは……

あのさあ……

君たち、いい加減好きって言いなさいよ!

その一言でございます……

いや、チャンスはあったんですよね。

京ちゃんがフラグに気が付かなかっただけで、山田としては……

以下、感想。

"パンツを取り戻した京太郎。お色直しの山田"

無事"イージス(パンツ)"を取り戻した京太郎だったが、装着を終えた彼を待っていたのは、無情にも"モコモコ"の重装備で武装した山田だった。

なぜ着替えたという問いに、山田は、

萌子に貰ったけど 着てなかったやつ

と答えるとともに

こっちの方が… 可愛いかなって…

という、恐ろしい攻撃を仕掛けてきた。

眼前の強大な敵に京太郎は思わず

は?

と、動揺を隠せない。

もろに攻撃を受けた京ちゃん。

ダイニングにて、席についてもこころ乱れ、まともな反応ができない。

周回を"ぐるぐる目"でうろうろする山田。京太郎は座ったら、と言うが……

(いや、まあ、皆様も同様にお思いだろうが、だーやまに可愛いっていいなよ、という話なのですが、この状況の京ちゃんにそれを望むのは酷……?)

隣に座る山田("そ…"じゃねえだろ……)。

お鍋… ママが遅い日は夕飯前に食べるんだ 一人で

という謎の怪情報により、より混乱する京太郎。

一人鍋を大人の嗜みだと自慢気に話す山田だが、わびしいと評する京太郎。その一言に

じゃあ… じゃ じゃ たまに一緒に食べる?

と山田。

京ちゃんさあ、もう勝てないって分かってるんだから、無駄な抵抗やめよ? ほんと無駄だよ? 読者耐えきれないよ? ね?

あっなんか 持ってきてたろ

と話をそらすが、どうあがいても、二人のイチャイチャの扉を開くトリガーにしかならない。


"山田のアルバム鑑賞"

だーやまの強引なアテンダントにより、小学校の卒アルを見ることになる京ちゃん。

幼いころからのだーやまの完成度に瞠目する京太郎だが、アルバムから直ぐに山田を見つけるという目敏さを指摘され、赤面する。

(いいかげんにしてよ、ほんと……)

ピアノに気が付いた京太郎。そこから、習い事をしても見につかない自分を悔やんでいる、と話す山田。

山田の口から語られるのは、やめてもやめても、レッスンをやめたその日にご馳走を作ってくれたという思い出話。

この話、本当、すごくいい話ですよね。親の愛がとても伝わる。

私立落ちた時も 鼻ケガした時も

"!"と、驚いたように反応する京太郎。

ここ、京ちゃんはどれに反応したんでしょう。山田も私立に落ちていたことに対してなのか、それとも自分が出くわしたバスケの時のことか、あるいは両方なのか……


"山田の告白"

………いい親だ

という京太郎に、山田は"でも最近怖い"と、不安を口にする。

私は周りの人に恵まれすぎてて――本当はすごく迷惑かけてるって気づいてなかったから

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ファ―――――――――――ッ!!!

この泣き顔は反則ですよ、山田さん。

読者を翻弄するまんがの神"桜井のりお"の怒涛の試練に倒れそうになる筆者。

しかし、この後の展開は、更なる苦難の道であった。

哀しむ山田に、京太郎は"親御さんのことはわからないけど"と前置きをして、

迷惑なら迷惑 嫌なら嫌だって言えると思う 山田なら素直に

と、フォローするが、話の続きを遮って、山田はとある質問をする

用事があった――って本当なのかな…とか

(※冬休み前、図書館を避けていた京太郎を指して)

緊迫した表情になる京太郎。

そりゃそうだわな。

嫌なことは嫌だと言う人間だって言ってたけど違うと思う―――

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ごめんね なんか面倒くさいね

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ファ―――――――――――ッ!!!(2回目)

抱きしめ合う二人。慰める京太郎。

そして筆者の脳内には『愛がすべて』が流れる

嘘ついてごめん あれは―――…

自分が弱かったからなのだと、今まで秘めていた心の楔を告白する事で、山田へ贖罪する京太郎。

なんだか、このシーン、凄く神聖に思えます。

なんだか奇妙な言い回しになりますが、聖母子のイコンのような(京ちゃんは男の子ですが)、幼くも純で、そして非常に重要な子を抱く母。

Karte.57で京太郎は山田に自分の弱さを告白しましたが、今回とこの回は非常に重要で、所謂、問いと応えというように、対応しているのではないでしょうか。

今回はまさに、山田による自分の"弱さ"の告白なのでは。

この回であんまりにもクソデカ感情が生まれてしまったので、ちょっと別記事作ってしまいました。

よろしければご覧ください。

感想はまだ続いております。


"会議は踊るされど……"

慰めあったのち、鍋を突く京太郎と山田。

(私ね、二人が抱き合ってるシーン、実質的な濃密なラブシーンだと思ってるんですけど、皆さん、どう思いました?)

熱そうに食べながら、山田はまた尋ねる

私なんて昔からダメダメなのになんで今になって急に不安になるんだろ

これはもしや……

これってさ……… 私……

おおっ! くるぞ! これは!

大人になったということでは?

ハァ―――――――――――ン!?!?

大人は面倒くさいんだ

きょ、京ちゃんさ、京ちゃんさ……

ふふ

はあ……京ちゃん、君……

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うんっ

そうよね、きみの良いところは、そういうことよ。

(こうして、我々はまた神である"桜井のりお"に翻弄されることになるのだが……)

そして神の意思のまま、読者は怒涛の展開に投げ込まれる。

ママ帰宅!! もう、逃げられない――…!!

更新が来週で私はホッとしております。

この扉絵、最高に可愛くないですか?

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