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鶯霞 棘の妖森

脚本/監督 Tana.Ellis.Kelly

◼️妖怪編
人物設定

妖怪、鵺役
朗読侍助六さん
妖怪の森の主

妖怪の森の妖精 エルフ役
おとぼけ姉さん
鵺に仕える

鵺に育てられた少女 紗役
人間界では(繭 まゆ)
tana

◼️モノガタリ
100年に一度といわれる災害(大雨、雷、地震、津波)が人間界で起こった。
妖怪の森に避難した紗の一家は、妖怪達(飛廼炎魔達)の企みにより襲われる…エルフから知らせを受けた鵺は妖怪達、紗一家の元へ。
鵺が駆け付けた時には、
紗の父親、母親、姉は飛廼炎魔の魔法により眠らさせており、赤ん坊である紗を抱き抱え連れ去ろうとしていた。
鵺の説得により3人の妖怪達は、赤ん坊を連れ去るも企みも全て諦め、人間(一家)を助ける事に。そして災害は妖怪の森にも…大きな雷から人間達をかばい、妖怪達は命を落としてしまう。予期せぬ出来事に呆然としてしまう鵺とエルフ…

※ここから、鵺とエルフと紗とのモノガタリのスタートです。

鵺「エルフよ…このままだと、この森も危険だ、また大きな雷が落ちてくるかもしれん」

エ「鵺様…人間達を…この森を、どうかお守りください…」

鵺「分かっておる。エルフよ、頼みがある、お主の魔法で赤ん坊の家族を人間界に送り届けてくれ」

エ「はい!鵺様、そのように。ところで、その赤ん坊はどうなさるおつもりですか?」

鵺「連れて帰る」

エ「鵺様、それはなりませぬ!家族と一緒に人間界へ送り届けます」

鵺「いや、私が育てる」

エ「人間の赤ん坊ですよ」

鵺「人間界への復讐だ、災害への復讐だ」

エ「なんというむごいことを…」

鵺「エルフ、この赤ん坊、息が絶えそうだ…苦しがっておる、今、この赤ん坊を助けられるのは、ワタシとソナタじゃ」

エ「鵺様…承知致しました。鵺様と赤ん坊はエルフがしっかりお仕えさせて頂きます。」

鵺「エルフよ…ソナタだけが頼りじゃ…この赤ん坊の名は"たえ"じゃ」

※16年後…鵺と紗のシーン

エ「鵺様、紗に人間界に戻るようにお伝えしながらも、本当は淋しくてたまらないのでしょ?人間界へ帰って欲しくない!自分のそばに居てほしい!と素直におっしゃれば良いのに」

鵺「はっはっはっ!ワタシにはエルフそなたがおるではないか、淋しくなんてない」

エ「あらあらあら。またそのような強がりを」

鵺「そういえば、エルフよ、ここ数日、紗を見掛けぬが?」

エ「鵺様、お噂をすれば、紗どのいらしゃいましたよ」

※紗の姿を見て驚く鵺…

鵺「おー!紗、ソナタを最近、見掛けぬと、たった今、エルフに話していたとこだ……た…紗、ソナタ、その格好は、なんだ」

紗「鵺様…紗は半妖になりました。私は鵺様に妖怪か人間かを問われる日々の中で、ずっと考えておりました。その中で人間としても妖怪としても生きて行きたいと。なのでエルフにお願いをして、魔法をかけてもらいました。」

鵺「エルフ!!!お主、紗になんてことを!!!」

紗「鵺様!エルフは何も悪くありませぬ!私がエルフにお願いをしたのです」

鵺「なんてバカなことを…半妖になってしまったら、もう人間には戻れないのだぞ」

紗「分かっています、鵺様!私の人生です!私の命です、私が私の心と決めた事です」

鵺「エルフよ…私の育て方が悪かったのだろうか」

エルフ「あらあらあら。紗どのは、鵺様にそっくりでございます。頑固なところが本当に。やっぱり家族なのですね」

※語りと、鵺と紗のシーン

【妖怪の森編完】




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