アーメン
父の転勤により、私は年長に上がるタイミングで幼稚園を転園している。
新しい幼稚園はキリスト教の幼稚園だった。今でも初日のことを覚えている。
手を組んで目をつぶって…
ラーメン!?
いや、違うぞ。
「アーメン」
先生は、神様はいつも天から私たちを見守ってくださっていると話してくれた。
何となく雲の上から下を覗きこんでいる神様を想像していたような気がする。
それから5年くらいたった小学校高学年の頃。高い山に山登りをした。眼下に雲が広がっている。
神様は雲の上には…
いないよね。
でもきっと神様は見えないところから見守ってくれている。目の前の雲の上にはいなくても、見えないものを受け入れるにはじゅうぶんな年齢になっていた。
人によってそれは神様だったり仏様だったりご先祖様であったりするかもしれない。
人の心も優しさも、サンタクロースだって目には見えない。でも目には見えなくてもきっとある。
かけがえのない大切なあなたは、目には見えなくても大きな存在に守られているよ。一人じゃないよ。
そんなメッセージは、年長の1年間だけだったけど、その後もずっと私の心を支えていてくれている気がする。