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いわきFC、革命前夜

福島県“浜通り“の南部に位置するいわき市は

東北地方で2番目に人口の多い都市であり

福島県内では最大の人口、および面積を持つ都市である

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僕がいわき市を訪れたのはつい最近のことだった

きっかけは、現いわきFCの監督を務める「田村雄三」、強化部「平松大志」という2人の偉大な“中央大学の先輩“がいたこと

2人は「プレーヤー、人間」としての田村直也の良き理解者であり

この2人の先輩の背中を見て育った自分にとっての

”人生の師匠“のような存在である

ある日、田村雄三さんから

「タム、うちの選手達にタムの経験を伝えてくれないか」

という依頼を頂く事になった

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僕は二つ返事で予定を組んだ

単純に尊敬する先輩からの依頼が嬉しかったことももちろんあるが

以前から

いわきFCの存在、いわきFCの施設、いわき市

について興味があったからだ

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いわきFCは、東日本大震災の後に

“復興から成長の一助になりたい“

という一心で「アンダーアーマー」の日本の総代理店である

「株式会社ドーム」が建設した物流センター(ドームいわきベース)を併設するクラブハウスで練習を行なっている

いわきFCの理念とは

⚫︎スポーツを通していわき市を東北一の都市にする


⚫︎スポーツを通していわき市を元気にすること


⚫︎人づくり、町づくりの好循環を生み出し、
ものの時代から体験の時代に入り、いわきFCが子供達の希望になるように、誰もがいわきFCを誇れるように進んでいくこと


僕自身、ベガルタ仙台で22歳から29歳までの、

人生である種1番濃厚な7年間を東北でプレーヤーとして過ごした人間であり

東北の素晴らしさは肌、心、頭で実感してきたからこそ

このビジョンには本当に嬉しい気持ちがあった

東北という地域は、衣食住、資源、人、すべての面で日本の誇りだと思わせてくれる素晴らしい土地だと思っている

そんないわき市で戦っている2人や、2人のもとで戦っている若い選手達にとても興味があった

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いわきFCの練習場に着くと、まず驚いたのは

クラブハウスの壮大さだった

街から少し離れているとはいえ、この施設が日本に存在していることが本当に不思議に感じるぐらいだ

純粋にこのクラブでプレーしている選手達が羨ましく、ある種の嫉妬すら感じるクラブハウスに心を奪われる

と同時に

このクラブが文化になっていく

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そんな未来が実現出来る環境がここにあると確信した

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一通り練習を見学させてもらってから講演する予定になっていた為

午前中は彼らの練習や雰囲気を堪能することが出来た

素晴らしいクオリティのジムでトレーニングをする彼らの目の輝き、

このジムでのトレーニングは

きっと1ヶ月後、1年後、5年後、15年後

彼らの財産になることは間違いないと保証出来る内容だったし

このフィジカルがスタンダードになっていくいわきFCの選手達がピッチで躍動する姿を想像した時に

改めて自分が引退した事を実感したほどのインパクトだった

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チームの雰囲気を作るのが監督の1番の仕事なのかもしれない

そんな仮説を立てさせてくれるぐらいの男、田村雄三

ここに流れている空気は

時には和ませ、時には厳しく

「メリハリのある理想的な空気感」


だった

「THE TEAM」(麻野耕司さん)の著書に書かれていることはまた改めて書かせてもらおうと思っているが

そんなTEAMとしてのあるべき姿がそこにはあったことが1番の学びだった

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大倉智CEOと一緒に食事をとった際に

自分が考えている

サッカー選手が社会へもらたせる価値

というプレゼンをきいてもらった

実は、今回の講演のきっかけを作ってくれたのは

大倉さんの影響が大きかったし

大倉さんから田村雄三さんに「招集要請」が入ったことによりこの講演が実現した


湘南ベルマーレの社長をやられていた時から知ってはいたが、面と向かって話をしたのは初めてだった

自分の感覚と大倉さんの感覚に近いものが見つけられた時には

異様な高揚感を感じることが出来た

同じ東北地方に来た人間として

この地域に最大限の力を注ぐ意義を再確認出来たことは

今後の人生のプランに大きな影響を与えてくれるだろう

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いわきFCの選手で1番輝いていた選手を1人だけあげさせてもらうとしたら

今年、SONY仙台から移籍してきた田中龍志郎選手をあげたい

彼がいることで、この先どれだけチームは助けられるだろう

フィジカル、スタミナはもちろんのこと、

講演でも話させてもらった

強烈なオリジナル


を併せ持った選手だからだ

プロ選手とアマチュア選手の違いを一つだけあげるとしたら、それは

プレーで人を魅了させられるかどうか

だと思っていて

あいつなら大丈夫だろう

彼ならどんな辛い時もやってくれる

と期待してしまうプレーヤーである

引退したからかはわからないが

早くも彼のファンになってしまったことは間違い無いし

喋らなくても、会って数分で知らない人に自分を伝えられる魅力は


彼の才能と努力と、関わり続けた周りの人の人間性の賜物だと思う

これからもチームの為に、クラブの為に、地域の為に

そう想ってプレーした先に、必ず結果以外にも大きな成果が待っていると思う

田中選手のプレーを観に行くだけでも

いわきFCの試合を観戦する価値は間違い無くある

是非今シーズン

アグレッシブで、ハイプレッシャー、チャレンジを恐れずゲームを支配する


そんないわきFCの試合を観に行ってほしい

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クラブのビジョン…

街の中にあるクラブの存在意義…

チームを一から立ち上げることの苦労と可能性…


この街には確かに温度がある


もしかしたら、誰も観たことがない景色が観れる可能性を感じるし

これから新たなブームを起こし

ブームを文化に残し街に根付かせる気配もある


今シーズン、JFLの舞台にいわきFCの選手が躍動する姿が目に浮かんでくる

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今回、いわきFCの皆さんの前で話させてもらった

「サッカー選手の社会的価値とクラブにもたらせる効果」


については、またの機会に話をさせてもらいます

これからも

僕自身、東北に寄り添いながら、ベガルタ仙台というクラブを多方面から研究していきます

同じ東北のチームである いわきFCのように

新たな可能性を秘めているチームも出てきました

東北が今以上に盛り上がる為に、たくさんの要素があることは必須だと思っています

今回頂いた刺激を、新たな人生でも生かしていきたいと思います

いわきFCの皆さん、本当にありがとうございました

また皆さんの試合も応援に行かせて頂きます

では、スタジアムでお会いしましょう

読んで頂きありがとうございました





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