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カメラを買った理由

初めてカメラを買ったのは約25年前、まだ小学生だった。
正月明け、家族から貰ったお年玉を握りしめ、
店頭にあった1番安い一眼レフを買ったことを覚えている。

カメラを買ったきっかけ

きっかけというものは単純なもので、小学生時代に友達が社会科見学の際、父から借りてきたであろうカメラを持ってきていた事。

一眼レフ独特のフォルム、そして所謂インスタントカメラにはないシャッター音。

当時、本当の意味でのフイルムカメラの魅力すらもわからなかった。ただ、シャッター音と共にミラーが跳ね上がり、モーター音と共にフイルムが巻き上げれていくギミック、なんとかっこよかったものか。
次のお年玉で買うんだと、心に決めたのもその時である。


エントリー機を購入

初めて手に入れた一眼レフ、近くのカメラ店へ出向き標準レンズと望遠レンズと共にはれて自分のものとなった。

メーカー標準のキットレンズではなく、TAMRONの中古レンズを合わせてくれた。限りあるお年玉の中からなんとか楽しんで貰おうと思う町の写真屋の粋な計らいだろう。
今と違ってどんな田舎でも小さなカメラ屋がいくつかあり、学校のイベントではカメラマンとして同行する。いわば顔馴染みでもある。

もちろん、現像するところも同じ。
僕が上手く撮れたのか、失敗したのか、それも含めて全て知っているのが写真屋だったわけだ。

現像時にもらえるアルバムは
記憶に残っている人も多いはず


しかし、当然ながら当時はまだフイルムカメラが当たり前の時代。24枚撮りフイルムと現像を合わせたら1500円ほど。今となっては信じられない程の破格だが、小学生には2回のシャッターでジュースが買える金額を思いのままに撮れるはずも無かった。

中学生にもなれば学校も忙しくなり、部活にもお金がかかる。撮影する機会も減りそこから必然的にカメラからも少しずつ離れ10年ほどの休眠期間に入る。


空白の10年

この10年間の間に、世の中のカメラ事情は大きく変わった。ガラケーにカメラが装着されたのだ。

初代カメラ付き携帯J-SH04は見つからず・・・
当時は16和音で奏で写メをスカイメールで送っていた

当初は申し訳程度のカラー液晶に11万画素のカメラ、何を撮ったのか認識できる程度の画質ではあったが、それでも当時は画期的だった。

虹が出れば皆が一斉に携帯電話を空に向ける、それまでは偶発的な自然現象なんてものは、予測してカメラを構えていた人か、たまたま偶然カメラを持っていた人くらいであった。
それが、この頃よりカメラは携帯するものとなった。誰もがその場その時に見ているものを撮れるようになったのである。

かくして自分もSDカードの中は、なんて事ない日常で溢れていた。

それでもこの時代、まだ高画質ならフイルム、お手軽なデジタルの時代。
プロのカメラマンや新聞記者などはフイルム撮影が大半だった。


久しぶりの一眼レフ

携帯電話にカメラが装着されるようになって約10年、この頃にはデジタル一眼も普及していた。
一眼レフといえばフイルムカメラ、デジタル一眼には区別するかのごとく「デジタル」と枕詞が付いたが、それでも特別なものでは無くなりつつあった。

余談ではあるが、最近デジイチという言葉もめっきり聞かなくなったとは思う。

転機となったのは2012年、PENTAXからK-30が発売された。

エントリー機で当時5万円程度で買えた記憶がある。これなら買えると思い即決。
小学生時代に買ったカメラのレンズがそのまま使えたことも購入の後押しをした。

何の知識もなく写真を撮っていたので、普段使いはコンデジと変わらなかったと思う。
感覚的に望遠を使うと背景がボケてそれらしくなる、シャッターを長く開けたら星が撮れるのような、まがいなりにも一眼レフらしい使い方は試していたとは思うが、旅行や結婚式などの時以外は使っていなかった思う。


見る専門だったSNS

ほとんど撮影らしい撮影はしていなかったが、それでもTwitterやInstagramを見ているとおすすめに出てくるのはカメラ関係である。
もっぱら見る専門だったSNSも、見ていれば撮りたくなる。

その頃憧れのカメラマンさんのポートレート写真を見ることがあり、自身も同じように撮ってみたいと思うようになった。


撮影会参加とカメラ元年

2022年夏、思い切って地元静岡県で行われた撮影会に参加してみることに。
その時のモデルさんは、被写体さん件カメラマン。
カメラの知識も経験もあまりない自分にとっては本当に学ぶことが多い撮影会となった。
カメラの本当の面白さを教えてくれた人である。

撮影会当日は常夏でした

人物など撮影したことも無かったし機材も10年も前の物、レンズも25年前から使っているオールドレンズになりきれていないオールドレンズである。
次はこう撮れないか、この場所で撮影したら面白いのではと考えるうちに、どんどんとカメラにハマっていく。

今思えば、この撮影会が自分の中の「カメラ元年」、この時をきっかけに新たなミラーレスカメラを購入することとなる。

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