3分茹でたら

まだ「2021」とキーボードを叩く手が慣れていない今日この頃、皆様はいかがお過ごしだろうか。

私はもちろん修士設計と格闘中である。
トレーシングペーパーにガリガリと建築の形をスタディしていくと、建築の形ではない何かが目の前に立ち現れる。
何このとんがり、ここに住む人かわいそうじゃない??この通路いる??というか、この建築いる??
こういう自問自答が始まったら終わりで、それ以上の進展は見込めない。一人与党野党は何一つ事を前に進めることはできない。

そういう時はとりあえず飯を食う。またはタバコを吸う。

今日はインスタントラーメンを食べた。沸騰したお湯にウインナー二本と生卵を落とし、再沸騰したら麺を入れる。世界一長い3分間ののち、麺が柔らかくなる。あんなに固かった麺がたった3分間で柔らかくなってしまうのだ。転じて、どんなに強硬な態度の人でも、短時間で熱烈に説得すればわかりあうことができるという意味で「インスタントラーメンも湯立てばほぐれる」ということわざになった、というのは日清食品が国営化されたパラレルワールドの話である。

カチカチに固まった私の脳みそも3分間茹でたら柔らかくほぐれてくれるだろうか。そんな事をしなくてもとっくに煮詰まっているが。

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