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VTuberの歌ってみたは自己満足なのか?

登録者1万人未満のVTuber界隈において、歌ってみたは自己満だと考えているVTuberは多いと思います。
なぜなら、歌ってみたはかかるコスト(お金と時間)が高すぎるわりに登録者の増加はあまり見込めない(例外あり)からです。

本当にVTuberの歌ってみたは自己満なのでしょうか?

私の結論としては、
VTuberの歌ってみたは自己満です。
だが、場合によっては自分以外も満足させることができます。

自分以外も満足させることができる歌ってみたのキーワードとなってくるのが
1番にファンの多さ
2番に歌のクオリティ
3番に流行
であると考えます。

背景

(当然すぎる内容なので活動者は読み飛ばし推奨)

YouTube等の媒体での活動は、需要の世界です。

星の数ほどのコンテンツが存在している中で、何も考えずにコンテンツを提供しようとしても、99.99%失敗します。

どんなにクオリティの高い歌ってみたを出しても、
もっとクオリティの高い音楽が世の中には沢山あって、
知らない人の歌ってみたなど人々は聞きたくないのです。

したがって、弱小VTuberが歌ってみたを出しても既存のファンしか再生せず、新規ファンの獲得にはつながりません

にもかかわらず、歌ってみたを作るのは異常にコストがかかります。

登録者1000人のVTuberが出している一般的な歌ってみたを想定して、かかるコストを計算すると
・MIX(音程の調整等) 1万円
・イラスト3万円
・動画作成 1万円
として計5万円ほどと推定できます。

全部自分でやれば0円だし、逆に100万円くらいかけて作っている弱小Vも見たことがあるので、一概には言えません。
が、自分でやるにしても相応の時間がかかるわけだから

時給1000円 x 50時間 = 5万円

として、5万円くらいのコストはかかっていると言えるでしょう。

それだけのコストをかけてもほとんど結果につながらないというのに、なぜVTuber達は歌ってみたを出すのでしょうか。
それは、自分の歌を世界に発信することは非常に気持ちの良いことだからだと思います。

キーワード1.ファンの多さ

一定以上のクオリティの歌ってみたを出せば、ファンは喜びます。

喜ぶなどどいう言葉を超え、他のコンテンツ(雑談配信やゲーム実況動画等)に比べて、より熱狂的な感情を抱かせる効果があります。
音楽の力というやつですね。

私の場合で言えば、最推しのゲーム実況を見て(面白くはあれど)感動することはありませんが、最推しの歌ってみたなら、涙を流すほど感動したり、生きる力をもらえたりします。

つまり普段のコンテンツに加えてたまに歌ってみたを出すことによって、ファンのファン度を高めることができる可能性があります。

ファンが多ければ多いほどその効果は高まるわけなので、ファンの多いVTuberほど歌ってみたの費用対効果が大きくなりやすいです。

たとえば5万円かけて歌ってみたを出したとして、
ファンが0人ならば効果がないし、
100人の信者がいるVTuberならかなりの効果が期待できます。

この「ファンが多いほど費用対効果が大きくなる」というのは歌ってみたに顕著に表れる事象だと考えています。

キーワード2. 歌のクオリティ

ファンの多さの次に重要なのが、歌のクオリティだと思います。

しかしVTuber界隈では、一定以上のクオリティを満たせば、それ以上のクオリティはそこまで求められていなかったりします。

MIXによって、音程やスピード、音の質感などを調整します。
MIX師の腕次第では、ものすごく下手な歌をものすごく上手な歌に作り変えることが可能です。
話はそれますが、最近はボイスチェンジャーもあるので、おじさんの下手な歌から、美少女の上手な歌を生み出すことも可能です。
このように技術を使うことによって、一定以上のクオリティを満たすことができます。

ちなみに、"歌手のためのMIX"と"VTuberのためのMIX"では、目指す方向が違うそうです。
歌手のMIXは音楽としてのクオリティが重要視されるため、ボーカルの音量を控えめにするそうです。
一方でVTuberのMIXでは音楽よりもVTuberが目立つ方が良いため、ボーカルの音量を大きめにするそうです。

最近驚いたのが、スマホアプリ「学園アイドルマスター」のMIXが非常に特徴的なことです。
ゲーム内では、ゲーム性のためにアイドルの成長初期はわざと下手に歌った音源を使用しています。
それは良いのですが、YouTubeに上がっている音源ですら音程調整されていないところが多々見られます。

これによって、
・自分の好きな"その子"が歌っている感が強い
・感情表現が強い

とても良い音源になっています。

以上をまとめると、一定以上のクオリティを担保したうえで、キャラクター性の感じられるものが、VTuberの「良い歌ってみた」だと私は考えています。

キーワード3. 流行

流行は見方によっては一番重要なキーワードです。
再現性は低いですが、バズることによって信じられないほどの効果を得られる歌ってみたがあります。

大手のVTuberでは
・葛葉のKING
はゲーム配信中心の葛葉に、歌由来の多くの新規視聴者をもたらしています。

また、歌ってみたではなくオリジナルソングですが、
・宝鐘マリンのマリ箱、美少女無罪
・しぐれういのロリ神
はそれ自体が一大コンテンツとなり、両者の知名度を信じられないほど爆増させました。

最近の大手の歌ってみたやオリソンは、このようなバズを狙ったものがたまに見られます。残念ながら、このようなムーブはほとんどのVTuberには無理ですが。

ですが、流行を考えることで弱小VTuberでもうまくいく場合があります

一例として、YOASOBIの「アイドル」の歌ってみたを誰も出していない超初期に上げたことにより、数万再生を獲得したVTuberがいました。
歌ってみたにかかわらず、流行にのって誰よりも早くコンテンツを提供するのは一つの戦略となりえます。

また、YouTube Shortは非常に特殊で、歌ってみたでもShort動画なら自己満ではなくかなり結果につながりやすいです。
short動画は「誰も出していない超初期」ではなく、「”みんなが上げている最ピーク”の少し前」に上げることが重要です。

YouTube Shortでの歌ってみたが結果につながりやすいのには
・shortアルゴリズムのおかげ
・短時間なら興味のない人の歌でも人々は聞くことができる
・顔の良さや、派手な画面の動きにより、コンテンツのクオリティを高めやすい(歌以外の強みにより”見れる”動画になる
等の原因が考えられます。

なので、歌ってみたを自己満で作りたいけど、結果にもつながってほしい人には、Short動画はかなりおすすめです。

最後に

以上、VTuberの歌ってみたについて
1. ファンの多さ
2. 歌のクオリティ
3. 流行
の観点から私なりに書いてみました。

VTuberオタクの私は、VTuber界隈についていろいろ考察することが好きで、いろいろ主張を持っています。基本的には配信で言ってしまうのですが、前からnotesを書いてみたいと思っていたので、今回は文章にしてみました。

もし好評であればまた何か書こうと思います。

私について

約2年半、VTuberとしてYouTubeで活動していました。
現在はネット環境がない等の理由により、IRIAMというスマホアプリで、毎日22時から配信しています。
2024年秋ごろにYouTubeでの活動再開予定です。

前仲良くしていたVTuberから心配されることも多いのですが、現在はYouTube時代よりも楽しく活動しています。ので、ご安心ください!

IRIAM配信来てみてねっ


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