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馬と俺 004 『名』

つくづく人との出会いというのは大事であると思わされた。
なんと、ひょんなことからお話しさせてもらうようになった馬主様から「馬名をつけてくれへん?」というお言葉をいただいたのだ。答えはもちろん「つけまんがな」の一択である。
該当のお馬さんは3歳牝馬、当然デビュー前である。デビュー前なら馬名を変更できるらしい。元々は『ボストーク』という名前で登録されていた。

さて、気になるのはやはり血統である。父はロゴタイプ。中央G13勝のマイラータイプ。母はデュヌラルテ(中央芝1勝、地方ダート2勝)、母父フジキセキ。サンデーサイレンスの血が3×3。
注目なのは母デュヌラルテの牝系である。3代母に小倉記念を制しているシャダイチャッター。そして6代母がレディチャッターという馬なのである。
このレディチャッターは社台グループが1960年代に英国から輸入したクラシックな繁殖牝馬。レディチャッター系と言われる一大血統の祖である。
レディチャッター系では、宝塚記念や天皇賞・秋を制したラブリーデイや京都大賞典を制したインティライミなどがいる。こうなると、やはりレディチャッターの名は受け継ぎたい。

そして、やはり岩手県住みます芸人としては岩手要素も組み込みたい。初めは拙著『妄想餃子』から『モウソウギョウザ』も考えたが、馬名に商品名はNGだし、何より天下のさわや書店さんから「女子に呼んで欲しくない本ナンバー1」の称号を得たこの本の要素を女子につけるわけにはいかない。一番遠いところにいてほしい。岩手要素、レディチャッター要素を組み込む名前。というわけで、決定させていただいた。

『アネッコチャッター』


女性の意味である「レディ」を岩手の方言である「あねっこ」にさせていただいた。

現在、アネッコチャッターは名古屋競馬の角田輝也調教師のもとに所属している。馬主様曰く「そのうち岩手に所属させたるんや」とのこと。馬主様が懇意にしている岩手の厩舎に現在空きがないらしい。というわけで、アネッコチャッターのデビュー戦は名古屋競馬場で決定した。ほんまとんとん拍子やで。

8月5日 (金)名古屋競馬場 第1レース 11:00発走
『名古屋モーニングフィーバー24』 ダート920m

鞍上は細川智史ジョッキー。とにかく無事にゴールしてくれ。それだけである。もちろん馬主様からしたら少しでも賞金が入ってほしいと思うだろう。ボランティアではないのだから当然だ。1円も使っていない上にまだ生で見てもいない僕が偉そうなことは言えないが、それでもやはり無事にゴールしてくれとだけ思う。
とにかく、8月5日。アネッコチャッターをよろしくお願いします!


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